売却向けコラム

不動産の擁壁について!売却しにくい理由や対処法も解説

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不動産の売買を検討する際には、敷地内に設けられた「擁壁」の存在を正しく理解しておくことが重要です。
とくに、傾斜地や高低差のある土地では、擁壁の有無が安全性や法的制限に大きく関わってきます。
状況によっては、擁壁があることで売却が難しくなったり、取引条件に制約が生じる場合もあります。
この記事では、擁壁の基本的な役割や売却に影響を与える理由、対処方法について詳しく解説いたします。

売却の前に知っておこう!擁壁とは?

売却の前に知っておこう!擁壁とは?

土地を安全に活用するには、擁壁の定義と関連法規を理解する必要があります。
建築基準法では、高さ2m超の土留めを擁壁と定義し、宅地造成及び特定盛土等規制法では、高さ3m超・30度超の造成に許可が必要です。
こうした基準を満たさない擁壁は、増改築の際に行政指導を受けるおそれがあるため、購入前に図面と現況を必ず照合しましょう。

擁壁が必要となる傾斜地や高低差のある土地

擁壁は、傾斜地や段差のある敷地で土砂崩れを防ぐ構造物です。
豪雨や地震の際に基礎を守り、道路や隣地への土砂流出を抑えます。
また、土留め効果を得るには十分な強度と排水性が不可欠で、設置不備は訴訟リスクにつながります。
さらに、高さが2m未満であっても、地盤が軟弱な地域では、擁壁相当の補強が求められることがあります。
なお、設計段階では地質調査をおこない、支持地盤の深さや地下水位を確認するのが一般的です。
近年では、宅地耐震化推進事業の助成対象にもなるため、補強費の一部を自治体が負担するケースが見受けられます。

擁壁はどのような構造物か

代表的な構造は、鉄筋コンクリート造・ブロック積み・間知石積みの3種類です。
鉄筋コンクリート造は耐久性が高く、ブロック塀は土留め目的に適さず、間知石積みは景観に優れます。
また、設計時は土圧計算と排水処理をおこない、劣化を防ぐため定期点検が欠かせません。
国土交通省は、設計寿命を50年程度と想定していますが、凍害や塩害のある地域では寿命が短くなる傾向があります。
なお、赤錆のにじみや目地の開きは劣化のサインなので、早期補修が推奨されます。
さらに、排水パイプが詰まると背面水圧が増大し、健全な擁壁でも急激に変形が進む場合があるため、定期的な清掃が重要です。
なお、控え壁やアンカーによって安定を確保するタイプもあり、表面だけで安全性を判断するのは困難です。

がけ条例と擁壁に関する規制

多くの自治体のがけ条例は、がけ下2H・上1.5H以内の建築を制限しています。
擁壁が高さ2mを超える場合は建築確認が必要で、所有者は定期点検と修繕義務を負います。
そのため、購入前には築年数や材質を専門家と確認しましょう。
また、自治体ごとに制限距離や構造基準が異なるため、必ず所轄の建築指導課で事前相談をおこなうと安心です。
なお、地形図や標高データを用いて、法的ながけ判定をおこなうケースも増えています。

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擁壁のある不動産が売りにくい理由

擁壁のある不動産が売りにくい理由

擁壁付き土地は、安全リスクや維持費が懸念され、価格交渉で不利になりやすいです。
売却活動を始める際は、擁壁の状態を把握したうえで、戦略を立てることが成約スピードを左右します。
買主の不安を払拭できないまま市場に出すと、値下げ交渉が繰り返され、最終的に想定より低い成約価格となるケースが珍しくありません。
以下では、敬遠される具体的な理由を詳しく解説していきます。

老朽化した危険な擁壁が敬遠される理由

古い擁壁は耐震データが不明で、内部亀裂も外観から判断しにくいため、購入者が敬遠します。
また、倒壊すれば重大事故になる点も不安材料です。
さらに、1981年以前に設計された擁壁は、旧耐震基準でつくられているケースが多く、耐震診断を要求されることがあります。
くわえて、維持管理費がかさむ見込みも、価格評価を押し下げる要因となります。
なお、日常的な点検記録が残っていない場合、メンテナンス履歴の欠如もリスクと判断されます。

擁壁の補修や工事にかかる費用負担

鉄筋コンクリート擁壁の補修は、部分でも数十万円、全面再構築なら数百万円が相場です。
さらに、設計・申請費もくわわり総コストが膨らむため、将来負担を嫌う買主のネックになります。
また、工事中は重機の搬入路確保が必要で、狭小地では仮設費が高騰しやすい点も懸念されます。
なお、地方自治体によっては擁壁補強に対する助成制度があるため、活用可否を提示すると買主の安心材料になります。
たとえば、高さ3m・延長10mの擁壁を全面更新すると、都市部では仮設費を含めて800万円前後になる試算もあります。
買主がリフォームを検討していても、擁壁補修に資金を取られると室内改装へ回せる予算が減り、希望プランを断念することがあります。

擁壁が原因で建て替えが難しくなるケース

がけ条例などにより建物配置が制限され、既存擁壁が基準未満なら補強義務が生じます。
その結果、建築費増加と許認可の手間が発生し、計画自由度が下がります。
また、住宅ローン審査で金融機関から追加資料を求められることもあり、購入手続きが長期化しやすい点にも注意が必要です。
なお、建築士による代替案が得られれば交渉材料になりますが、そのための調査費用を売主が負担するかも検討課題です。

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擁壁のある不動産を売却する方法

擁壁のある不動産を売却する方法

不動産の売却を考える際、擁壁がある土地はどのように扱うべきか悩む方も多いのではないでしょうか。
擁壁の状態や安全性は、買主にとって大きな判断材料となるため、売却時には十分な配慮が必要です。
以下では、擁壁のある不動産を売却する具体的な方法や注意点について詳しく解説いたします。

擁壁の安全性を確認・説明することの重要性

まず、売却前に建築士等による調査報告書を取得し、設計図や確認書類と合わせて提示することで信頼性を高められます。
法令で定める基準をクリアしている事実を示せば、災害リスクへの懸念を払拭しやすくなります。
また、第三者機関の適合証明があれば、インスペクション費用を上回るリターンが期待できるでしょう。
さらに、説明資料を電子データ化しておくと、オンライン内覧時にも迅速に共有できます。

必要に応じた補強工事の実施

劣化が見つかった場合は、見積を比較して適切な補強工事をおこない、内容・費用・保証を資料化して説明しましょう。
補強後に検査済証を取得できれば、金融機関の評価が安定し、買主は資金計画を立てやすくなります。
さらに、補強工事には、自治体の補助金や税制優遇が利用できることもあるため、制度の有無を事前に確認してください。
工事完了報告書を添付することで、引き渡し後の瑕疵トラブルを未然に防げます。
また、修繕内容を金融機関の評価部門と共有しておくと、融資審査の効率化につながります。

不動産会社による買取という選択肢

自力補強が困難な場合は、擁壁付き物件を現状で買い取る不動産会社を利用する手もあります。
早期現金化と手間軽減が得られる一方、価格が下がるデメリットと比べて手間が省けるメリットを天秤にかけ、状況に応じて選択しましょう。
また、買取業者は造成経験を持つ建設会社系のほか、再販を専門とする投資会社系など複数あるため、提示条件を比較することが重要です。
なお、仲介手数料が不要になる点や、測量・境界確定などの諸手続きを業者が代行するケースが多い点も魅力です。
買取後に擁壁を更新したうえで再販売する事業者も多く、古い構造物が地域の防災力向上につながる面もあります。

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まとめ

擁壁は、土地の崩壊を防ぐ重要な構造ですが、売却時には老朽化や規制によって価格や需要に影響を及ぼす可能性があります。
安全性の確認や補修工事、買取専門業者の活用などを通じて、擁壁付き物件でも円滑な売却が実現できます。
売却成功のためには、専門家の意見を参考にしながら事前に対応策を講じることが大切です。

大東建託リーシング

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