売却向けコラム

土砂災害警戒区域とは?土地に指定された場合の影響や規制を解説

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土地を売買するときは、交通利便性や周辺環境だけでなく、安全性も気になるところでしょう。
本記事では、土砂災害警戒区域とはなにか、土砂災害警戒区域に指定された場合の土地への影響や規制について解説します。
土地の売買を検討中の方は、ぜひ参考になさってください。

土地に指定される「土砂災害警戒区域」とは?

土地に指定される「土砂災害警戒区域」とは?

土砂災害警戒区域とは、土砂災害防止法に基づき「土砂災害によって住民に被害が及ぶ危険性がある」と指定された区域のことです。
たとえば、崖が数多くある場所や山あいの土地など、土砂災害が発生しやすい地域が該当します。
土地の状態と安全レベルは、環境の変化や時間の経過とともに変化する可能性があります。
また、地形の変化や予防工事により、指定が解除されたり追加されたりするケースもあるため、確認が必要です。
土砂災害警戒区域はおおむね5年ごとに基礎調査が実施され、国土交通省や自治体のハザードマップで確認可能です。
そして、土砂災害警戒区域は、イエローゾーン(土砂災害警戒区域)とレッドゾーン(土砂災害特別警戒区域)に分かれます。

イエローゾーンとは

イエローゾーン(土砂災害警戒区域)とは、土砂災害が発生する可能性が高く、警戒や避難計画が必要な地域のことです。
イエローゾーンにある土地は、川や山岳地帯の近くに限定されず、通常は危険にさらされているとは思われない一見平坦な土地も含まれる場合があります。
イエローゾーンでの土地の購入には特別な許可は必要なく、住宅建設にも制限はありません。
ただし、イエローゾーンの土地を取引する場合、仲介の不動産会社は買主に土砂災害警戒区域であることを説明する義務があります。

レッドゾーンとは

レッドゾーン(土砂災害特別警戒区域)とは、土砂災害の危険性が極めて高く、人命に対する潜在的な脅威があると特定された地域のことです。
レッドゾーンに指定された土地は、住宅建設をする際に、建築制限があります。
また、レッドゾーン内での特定の開発には都道府県知事の許可が必要です。
特定の開発とは、宅地分譲のための開発や社会福祉施設、幼稚園、病院を建設するための開発などが挙げられます。
土砂災害により危険が差し迫った場合には、都道府県知事が移転命令を発令することができます。
移転命令が発令された場合には、地方自治体に補助金等の支援制度の有無について確認することが重要です。
たとえば、安全地帯に移転する方を対象に「がけ地近接等危険住宅移転事業」による補助金や住宅金融支援機構が取り扱う「地すべり等関連住宅融資」などの支援が受けられる可能性があります。
なお、イエロー ゾーンと同様に、レッド ゾーンに指定された土地を売買する場合、仲介の不動産会社は買主に土砂災害特別警戒区域であることを説明する義務があります。

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「土砂災害警戒区域」の指定は土地の価値に影響ある?

「土砂災害警戒区域」の指定は土地の価値に影響ある?

土砂災害警戒区域の指定が土地の価値に与える影響についても気になりますよね。
イエローゾーンに指定された場合の影響とレッドゾーンに指定された場合の影響は、以下のとおりです。

イエローゾーンに指定された場合の影響

イエローゾーン(土砂災害警戒区域)に指定されると、開発行為に明確な制限はありませんが、災害リスクが内在するため、土地や建物の資産価値が低下する可能性があります。
土砂災害警戒区域に指定された地域は居住誘導区域に指定できないため、住宅地としての魅力にも影響を与えます。
居住誘導区域とは、人口が少ない地域においても、公共サービスや地域のコミュニティが維持・確保できるように居住を誘導する区域のことです。
ただし、イエローゾーンの土地には建築規制がないことを考慮すると、一般的に土地の価値への影響は最小限に留まります。

レッドゾーンに指定された場合の影響

対照的に、レッドゾーンは土地の価値に大きな影響を与えます。
レッドゾーン内の土地に住宅を建設する場合は建築制限があり、特定の建設方法に従う必要があるため、全体の建築コストが上昇する可能性が高いです。
さらに、傾斜地など、土地に高低差がある場合は、高さを揃えるための造成工事が必要になることもあります。
したがって、費用は土地の購入代金だけに限定されず、多額の建築費や土地の造成費も含まれるため、売買の際は土地の相対的な価格が下がるのです。
また、学校や医療機関などの要配慮機関は、災害発生時に効果的な対応ができるよう、避難計画の作成や訓練の実施が義務付けられています。
したがって、レッドゾーン内の土地の価値は過小評価される可能性があります。

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「土砂災害特別警戒区域」に指定された土地に対する規制等

「土砂災害特別警戒区域」に指定された土地に対する規制等

レッドゾーン(土砂災害特別警戒区域)は、土砂災害警戒区域と同様の警戒避難体制が整備されるだけでなく、さらなる規制や制限があります。

①開発行為の規制

前章でも述べたとおり、土砂災害特別警戒区域で社会福祉施設、医療施設、学校等の災害時救護施設の建設等の特別な開発行為をおこなう場合には、都道府県知事の許可が必要となります。
開発行為の許可を得るためには、その建設が潜在的な土砂災害に対して十分に安全であることを証明することが不可欠です。

②住宅建築の構造規制

土砂災害特別警戒区域内に住宅を建設する場合には、土砂災害の影響に耐えられるかどうかなど、安全性について事前確認が義務付けられています。
そのため、住宅を建設する際は構造規制に従う必要があり、以下の3点を守らなければ建築許可が下りません。

●土石流が発生する高さまでは鉄筋コンクリートを用いて建設
●土石流に耐えうる十分な強度の耐力壁を設ける
●基礎と壁は一体構造にする


また、市区町村によっては、建築確認が不要な都市計画区域外であっても、土砂災害特別警戒区域は例外的に建築確認が必要とするケースもあるため、ご注意ください。

③住宅の移転

土砂災害特別警戒区域内で土砂災害の危険性があると判断された家屋は、都道府県知事から移転勧告を受ける可能性があります。
そのため、土砂災害特別警戒区域内の土地に建てた家には長く住めない可能性があるのです。
ただし、前章でも述べたように、住宅の移転勧告を受けた場合、その世帯は移転融資や住宅移転事業の支援が優先的に受けられます。

④住宅ローンの制限

土砂災害特別警戒区域に指定される土地は土砂災害の危険性が極めて高いことから新たな建築物の建設が制限されています。
しかし、そのような危険性のある土地であっても、住宅を建てて住んでいる方は多いです。
そこで政府は、こうした命の危険性がある地域の人口が増えることを防ぐため、2021年10月から住宅ローンの制度を変更しました。
その変更とは、土砂災害特別警戒区域に新築住宅を建設または購入する場合は「フラット35S」および「フラット35維持保全型」の住宅ローンの対象から除外することです。
「フラット35S」と「フラット35維持保全型」は、住宅金融支援機構が民間金融機関と連携して運営する住宅ローンで、民間の融資に比べて金利が優遇されます。
そのため、土地を購入し、住宅ローンを利用してマイホームを建てる予定の方は、土砂災害特別警戒区域に指定されていないか要チェックです。

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まとめ

土砂災害警戒区域とは「土砂災害によって住民に被害が及ぶ危険性がある」と指定された区域のことです。
そのなかでも、土砂災害特別警戒区域に指定された場合は、建築制限や開発行為に許可が必要となるため、土地の価値に影響があります。
そのほか、住宅ローンの制限や住宅の移転勧告を受ける可能性があるためご注意ください。


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