売却向けコラム

相続で使う遺言書の種類について!特徴や注意点も解説

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将来、大切な不動産をご家族へスムーズに相続するために、どの種類の遺言書を準備すべきか分からずにお悩みではありませんか。
ご自身の状況に合わない作成方法を選んでしまうと、いざという時に書式不備で無効になったり、ご家族間で不要なトラブルを招いたりするリスクがあるため注意が必要です。
本記事では、相続の際に用いられる自筆証書、公正証書、秘密証書という3つの遺言書の種類について、それぞれの特徴やメリット・デメリットを比較しながら解説します。
不動産の相続を控えており、ご自身の意思を確実に残すための最適な備えをしておきたいとお考えの方は、ぜひご参考になさってくださいね。

自筆証書遺言とは?

自筆証書遺言とは?

遺言書の種類には主に自筆証書・公正証書・秘密証書の3つがあり、最初の手順として、もっとも手軽なものから押さえるのがおすすめです。
まずは、自筆証書遺言の要件やメリット・デメリットについて、詳しく解説していきます。

定義と満たすべき要件

自筆証書遺言は、遺言者本人が本文・作成日・氏名を手書きし、押印して作成する方式です。
日付は年月日を特定できる形で示し、氏名は本人だとわかるよう正確に記載する必要があります。
また、本文は自書が原則ですが、2019年1月以降は財産目録のみパソコンや登記事項証明書の写しでも作成できるようになりました。
ただし、自書しない目録の各ページには署名と押印が必要で、両面に記載がある場合は、両面に署名と押印をしなければなりません。
訂正する場合も変更箇所を示して付記し、署名・押印するなど、定められた方法を守ることが大切でしょう。
なお、法務局の保管制度を利用すれば形式面の確認を受けられ、紛失や改ざんを防ぎながら、相続開始後の検認も不要にできます。

手軽に作成できる利点

自筆証書遺言は、紙とペン、印鑑があれば自宅などで作成でき、公証人への手数料も基本的にかからない点が魅力です。
法務局の保管制度を利用する場合でも、申請手数料は1件3,900円のため、費用を抑えながら安全に管理できます。
また、内容を家族へ知らせずに準備できるので、不動産の承継先を生前は伏せておくことも可能でしょう。
生活状況や家族関係が変わった際には、以前の遺言を撤回して新しく書き直せる柔軟さもあります。
ただし、複数の遺言書が残ると判断が複雑になるため、古いものを処分し、最新の日付を明確にしましょう。
なお、不動産は所在・地番・家屋番号を登記事項証明書で確認し、対象を特定できるよう正確に記載することが重要です。

無効や紛失のリスク

自筆証書遺言は手軽に作れる一方、日付の記載漏れや訂正方法の誤りがあると、遺言が無効になるおそれがあります。
とくに不動産の所在や地番、家屋番号が不正確な場合、相続登記で対象物件を特定できず、手続きが滞る可能性もあるでしょう。
また、自宅保管では紛失だけでなく、相続人に発見されない、隠匿や改ざんを疑われるといった問題も生じます。
法務局へ預けていない遺言書は、相続開始後に家庭裁判所で検認を受ける必要があります。
そのため、紛失や改ざんを防ぐなら法務局の保管制度を利用し、専門家へ内容を確認してもらう方法が安心です。
法的な表現や不動産の示し方まで点検すれば、手軽さを保ちながら意思を実現しやすくなります。

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公正証書遺言で遺言の確実性を高めるポイント

公正証書遺言で遺言の確実性を高めるポイント

前章では手軽な自筆証書について述べましたが、無効になるリスクは、確実に避けたいと考えるのが自然です。
ここでは、より確実性を高められる、公正証書遺言について解説します。

手続きの流れと必要書類

公正証書遺言は、遺言者が希望する内容を公証人へ伝え、公文書として作成してもらう方式です。
まず、誰にどの財産を承継させるかを整理し、公証人と文案や提出書類を事前に確認します。
必要書類には本人確認書類や戸籍謄本のほか、不動産がある場合の登記事項証明書・固定資産評価証明書などが含まれるでしょう。
また、法定相続人以外へ財産を渡すときは、受遺者の住民票も準備します。
作成当日は遺言者と証人2名が公証人の前で内容を確認したうえで、原則として遺言公正証書の原本となる電磁的記録に電子サインをする流れです。
なお、未成年者や推定相続人、その配偶者・直系血族などは証人になれないため、要件を満たす人を選んでください。

確実性が高まるメリット

公正証書遺言は、公証人が法律上の方式や内容を確認して作成するため、書式不備で無効になるリスクを抑えやすい方法です。
作成時には遺言者の意思能力も確認されるので、相続後に「本人の本意ではない」と争われる可能性も軽減できるでしょう。
また、原本は公証役場で保管され、手元の正本や謄本を紛失しても再交付を受けられます。
1989年以降のものは遺言検索システムへ登録され、相続人は全国の公証役場から存在を確認可能です。
さらに、家庭裁判所の検認が不要なため、確認後は不動産の相続登記へ進みやすくなります。
高額な不動産や複数の財産がある場合も承継方法を明確にでき、家族の手続きや話し合いの負担を減らせる点が強みです。

費用や手間のデメリット

公正証書遺言では、財産の価額に応じた手数料がかかり、目的の価額の総額が1億円以下の場合は通常の手数料へ1万3,000円が加算されます。
自筆証書遺言より費用は増えますが、無効や紛失のリスクを抑え、相続後の負担を軽くするための費用と考えられるでしょう。
また、証人を2名以上用意する必要があり、適任者がいなければ公証役場の紹介や専門家への依頼も検討できます。
守秘義務のある弁護士や司法書士に頼めば、内容への配慮と証人確保を同時に進められる点が安心です。
書類収集や打ち合わせには数週間から1か月ほどかかる場合もあるため、余裕を持って準備を始めてください。
なお、不動産資料の取得や文案整理を専門家に任せると、必要事項を漏れなく整えやすくなります。

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秘密証書遺言で内容を伏せて意思を残す方法

秘密証書遺言で内容を伏せて意思を残す方法

ここまで、自筆証書と公正証書を解説しましたが、内容を秘密にする方法もおさえておきましょう。
最後に、内容を伏せたまま残せる、秘密証書遺言について解説していきます。

成立要件と適する場面

秘密証書遺言は、本文を封筒に入れて内容を伏せたまま、公証人と証人に遺言書の存在を証明してもらう方式です。
本文はパソコンや第三者の代筆でも作成できますが、末尾の署名は遺言者本人が自書しなければなりません。
また、本人が証書へ押した印鑑と同じ印鑑を使い、封筒を封印する必要があります。
その後、公証人1名と証人2名以上の前で、自分の遺言書であることや筆者の氏名・住所を伝え、公証人が提出日などを封紙へ記載する流れです。
最後に遺言者、公証人、証人が封紙へ署名・押印すれば、所定の手続きが完了します。
生前に財産配分を知られたくない方や、亡くなった後に初めて意思を明らかにしたい方に適した方法といえるでしょう。

内容を秘密にする利点

秘密証書遺言の大きな利点は、公証人や証人にも本文を見せず、財産の分け方や不動産の承継先を伏せたまま作成できることです。
生前に内容が知られることで親族関係へ影響するのを避けたい場合でも、落ち着いてご自身の意思を整理できるでしょう。
一方、公証役場には遺言書を提出した事実や本人の申述が記録されるため、遺言の存在と提出者を公的に示せます。
本文はパソコンで作成でき、第三者による代筆も認められているので、長い文章をすべて手書きする負担がありません。
また、署名さえ自書できれば、財産ごとに異なる希望や付言事項も読みやすくまとめられます。
内容の秘密と作成のしやすさを両立したい方にとって、選択肢の1つになる方式です。

真偽確認などの注意点

秘密証書遺言は公証人が封筒の中身を確認しないため、開封後に書式の不備や表現の曖昧さが見つかる場合があります。
そのため、内容を秘密にしたままでも、法律上の要件や不動産の表示方法は事前に専門家へ相談しておくと安心でしょう。
また、公証役場に残るのは作成記録であり、遺言書の現物は本人が管理するため、金庫など安全な場所を選ぶ必要があります。
相続人に発見されるよう、信頼できる方へ保管場所だけを知らせておく工夫も有効です。
相続開始後は家庭裁判所の検認が必要で、勝手に開封すると過料の対象になる可能性があります。
なお、証人2名の確保が難しいときは、費用を確認したうえで守秘義務のある専門家へ依頼しましょう。

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まとめ

自筆証書遺言は費用を抑えて手軽に作成できる点が魅力ですが、形式の不備により無効になるリスクがあるため、法務局の保管制度や専門家の活用がおすすめです。
公正証書遺言は公証人が作成するため無効になるリスクが低く遺志を残せますが、手数料の負担や2名以上の証人を確保するといった手間がかかります。
秘密証書遺言は具体的な内容を伏せたままご自身の意思を残せますが、法的な不備による無効を防ぐため、事前に専門家へ確認を依頼しておくとより安心でしょう。

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