外国人に向けた不動産売却が増加する理由とは?取引のメリット・流れを解説
これからの時代、不動産の売却を考えている方は、外国人との取引の可能性を常に考えておきたいところです。
しかし、言語が通じない相手と重要な取引をすることに、不安を感じる方も多いでしょう。
そこで今回は、外国人への不動産売却が近年増えている理由、取引のメリット・デメリット、大まかな手続きの流れについて解説します。
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外国人に不動産を売却するケースが増えている理由

近年の日本では、外国人に国内の不動産を売却するケースが増えています。
これから自分が所有する不動産の売却を試みる方も、外国人に購入を希望されることがあるかもしれません。
外国人からの需要が高まっている主な理由は「海外からの投資用資産として注目されている」「外国人に対する不動産の購入制限がない」「日本国内に外国人労働者が増えている」の3つです。
理由①:海外からの投資用資産として注目されている
現在、日本国内の不動産は、海外の投資家たちからの注目を集めています。
2022年から円安傾向が続いている影響で、外貨建てで見たときに、投資用資産としての費用対効果に優れているからです。
安く入手できるタイミングこそ、不動産の買い時であるため、国内の不動産が日本人から外国人の手に渡るケースが増えています。
特に都市部や地方でも民泊の需要が高い地域では、家賃収入を目的とする不動産投資が盛況です。
理由②:外国人に対する不動産の購入制限がない
諸外国では、自国内の不動産を外国人が購入することに、何らかの制限が設けられているのが一般的です。
一方で、日本では外国人に対する不動産の購入制限がなく、買主の国籍や在留資格の有無、個人・法人などが問われません。
購入後の売買や相続も自由で、納税も日本人と同じ規定のもとおこなえば良いと決められています。
これは世界的に見ても珍しいため、日本国内の不動産は、外国人にとって手を伸ばしやすいものになっているのです。
理由③:日本国内に外国人労働者が増えている
日本に住む外国人労働者の増加に比例して、不動産の購入者にも外国人が増えていることが理由のひとつです。
厚生労働省の『「外国人雇用状況」の届出状況まとめ(令和6年10月末時点)』によれば、日本における外国人労働者の数は2,302,587人と、前年から25万人以上増加して過去最多を記録しています。
今後もこのような状況が続いていけば、必然的に不動産の購入を検討する外国人が増えたり、外国人のオーナーが日本の外国人労働者向けに経営する賃貸物件が増えたりするでしょう。
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外国人に不動産を売却するメリット・デメリット

自分が所有する不動産を外国人に売却することには、メリットもデメリットもあります。
「外国人に売却して大丈夫か」と不安になったら、メリット・デメリットの両方を踏まえて、取引に応じるかどうかを検討してみてください。
メリット①:売却できる可能性が高まる
現在、日本の不動産を購入したいと考えている外国人は多く、さらに需要が増していくことが予測されています。
その裏付けとなるのが、国土交通省の『令和2年度 海外投資家アンケート調査業務 図表 0-4 今後日本の不動産市場への投資額』です。
海外から日本へ多額の不動産投資をした上位10社のすべてが、今後の日本の不動産市場への投資額を「増加させる」と回答しています。
売却相手を日本人に限定せず、外国人にも範囲を広げれば、より早期かつ好条件で不動産を売却できる確率が高まるでしょう。
メリット②:「外国人になら売れる物件」がある
日本人と外国人とでは、不動産を購入するときに重視したいポイントが異なります。
日本人は新しいものを積極的に求める傾向にあるのに対し、外国人は古き良きものにこそ高い価値を見出す価値観を持っていることがあります。
また、和室などの日本特有の設備が魅力的に映るケースもあり、日本人からの需要がなくても、外国人になら売れる物件が存在するのです。
売りに出しても需要がないだろうと思っていた不動産も、外国人に対しては意外なほどの好条件で売却できるかもしれません。
デメリット①:外国人は住宅ローン審査が厳しい
不動産の購入にあたって住宅ローンを組むとき、申込者が外国人だと融資条件や審査が厳しくなりがちです。
一般的に、外国籍の方が住宅ローンを組むためには、自身に永住許可があるか、日本国籍または永住許可のある配偶者を連帯保証人に立てるなどの条件をクリアしなければなりません。
現金一括で購入してもらえるなら心配はありませんが、ローン利用を申し出ている相手には慎重に対応しましょう。
デメリット②:外貨支払いで利益が減ることがある
外国人から不動産購入の打診を受け、自国の通貨で支払いをしたいといわれるケースがあります。
日本円以外の通貨で不動産を売却すると、その後に為替相場の影響を受けたり、換金手数料がかかったりして利益が下がる可能性がある点に注意しましょう。
早い段階で「支払いは日本円で」と伝え、売買契約書にもその旨を記載するなどの対策が必要です。
デメリット②:文化・感覚の違いによるトラブルのリスク
日本人相手に不動産を売却するときと同じ感覚で交渉を進めると、文化・感覚の違いによる思わぬトラブルが発生するかもしれません。
たとえば、相手が時間にルーズでなかなか取引が進まなかったり、大胆な値下げを要求されたりなどです。
売買契約の締結時には契約書に期限を記載する、無理な要求はきっぱりと断るなどの心構えが求められます。
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外国人に向けて不動産を売却する手続きの流れ

外国人に不動産を売却するときの流れは、基本的に日本人を相手にするときと同じで、大きな違いはありません。
しかし、日本人の常識がそのまま通用するとは限らず、特有のトラブルが発生するおそれもあります。
外国人との取引が決まったら、どのような流れで進めていけば良いのか、どんなトラブルが懸念されるのかを早い段階で確認しておきましょう。
流れ①:不動産会社に査定依頼をして媒介契約を結ぶ
任意の不動産会社に物件の査定依頼をして、媒介契約を結びます。
外国人からの需要が高そうな不動産を売却したいなら、スタッフが外国語に精通していて、重要事項説明のオンライン対応も可能な会社を選んでおきましょう。
流れ②:買主を探して売買契約を結ぶ
買主が見つかったら、売買契約書を作成して契約を締結します。
相手が外国人であるときは、契約内容を正しく把握してもらうため、正式契約前に用意する買付証明書も含めて、日本語だけでなく外国語版も作成しておきましょう。
手続きの期限と守られなかったときの対処についても、明確に記載することが重要です。
流れ③:決済・物件の引渡し
売買契約の締結後、決済を経て物件の引渡しをおこないます。
海外在住の外国人が相手であるときは、住宅ローンの申請・審査に日数を要するなどの理由で、取引完了まで時間がかかる可能性が高いです。
日本人が相手であれば、契約締結~引渡しの流れにかかる期間はおおむね1~3か月ほどですが、外国人のときは余裕をもってプラス1か月ほどかかると想定しておきましょう。
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まとめ
近年は、日本の不動産市場が世界的に注目されているなどの理由で、外国人に不動産を売却するケースが増えています。
外国人を取引相手として受け入れれば、より早期・好条件での売却が期待できますが、通貨や文化・感覚の違いによるトラブルには注意が必要です。
売却の流れは日本人相手のときと大きく変わりませんが、外国語に精通し、重要事項説明のオンライン対応ができる不動産会社に仲介を依頼しましょう。
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