終活のやり方とは?終活で不動産を整理する方法や注意点を解説
不動産を所有する方は、亡くなったあと、どのように家族に引き継ごうか悩むところでしょう。
本記事では、終活とはなにか、終活で不動産を整理するやり方や不動産を整理する際の注意点について解説します。
終活で不動産の整理をご検討中の方は、ぜひ参考になさってください。
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不動産の終活のやり方とは?
「終活」とは、人生の最期をより良く迎えるために、早めに相続などの準備を始めることです。
近年、人々はより長く、多様な生き方を求めるようになっており、そのためには人生の最期についても考え、計画することが大切になってきました。
終活には、自分の持ち物の整理や遺産の分け方をスムーズにする計画を立てること、葬式や墓の準備をすることなどが含まれます。
ご自身が亡くなったあと、家族に迷惑をかけたくない、困らせたくないとの思いで終活を始める方は多いです。
終活に関する情報は書籍やウェブサイトでもたくさん紹介されており、多くの方が具体的な行動を起こしています。
終活の真の意味は、残された人生を充実させ、自分の望む通りに生涯を終えるための準備にあります。
不安を感じることなく、残された時間を前向きに、そして充実したものにするために終活をしましょう。
不動産の終活の必要性
終活の一環として「家」つまり不動産の整理はとくに注意が必要です。
家や土地のような不動産は、価値が上下しやすく、誰に何を相続させるか決めるのが難しいものです。
もし、家の将来について明確な計画がないまま亡くなってしまうと、遺された家族間で意見が分かれて争いが起こる可能性があります。
また、家が誰も住んでいない空き家になると、建物が傷んで価値が下がり、不法投棄や衛生環境の悪化など、近隣の方々とのトラブルの原因にもなりかねません。
さらに、放火や不法侵入などの犯罪のターゲットになる恐れもあり、社会問題になっています。
そのため、終活をするなら、生前に家族と一緒に不動産をどう扱うか、しっかりと話し合い、計画を立てておくことが大切です。
家の終活が大切な理由
終活における「家の整理」は、単に遺族間の争いを避けたり、空き家問題を解決するためだけではありません。
それ以上に、自分自身の人生を充実させるためにも重要です。
「家の終活」をおこなう主な目的は、家族を守ることだけでなく、自分自身の残りの人生をより良いものにするためでもあります。
これまでは、不動産は人が亡くなったあとに遺族が処理するものとされてきました。
しかし、最近では「健康で穏やかな老後を過ごすための人生設計」として、生前に家や土地の整理を考えることが一般的になりつつあります。
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終活で不動産を整理する方法・やり方について
終活で不動産を整理する方法・やり方は、以下の3つです。
①生前贈与する方法
終活のなかで、不動産を整理する1つの方法として「生前贈与」があります。
生前贈与とは、亡くなる前に特定の方に不動産をプレゼントすることです。
このやり方の最大の利点は、贈与する方が自分で不動産を受け取る方を選べることです。
これにより、自分の意志にしたがって大切な財産を渡したい方に渡すことができます。
また、生前贈与は相続人の相続税を減らすことにも役立つ場合があります。
生前贈与は、受け取る方に贈与税がかかりますが、特例の適用やタイミングによっては税額を抑えることが可能です。
とくに価値が上がると見込まれるエリアの不動産の場合、生前贈与した方が、のちにかかる税金が少なくて済むかもしれません。
ただし、生前贈与には注意点もあります。
贈与を受けた側は、不動産登記の申請に必要な登録免許税を支払う必要があり、税率は相続時にかかる税率よりも高くなります。
具体的には、贈与時の所有権移転登記の登録免許税は「不動産価格×2%」なのに対し、相続時の登録免許税は「不動産価格×0.4%」です。
②遺言書を残す方法
終活における不動産整理のもう1つの方法は、遺言書の作成です。
遺言書にご自身の意志を明記しておくと、亡くなったあとの財産分配がスムーズにおこなわれ、家族にとっても争いが少なくなります。
遺言書には、専門家によって作成され公証人役場で保管される「公正証書遺言」と、自分で書く「自筆証書遺言」の2種類があります。
自分で書く場合は、間違った書き方をしてしまうと遺言の効力を失う恐れがあるので、専門家に相談するのが良いでしょう。
家族とよく話し合って遺言の内容を決め、しっかりとした形の遺言書にすると、家族間でのトラブルを防ぐことができます。
③売却する方法
終活で不動産を整理するには、家を売って現金化するというやり方もあります。
不動産は分けるのが難しい場合が多いですが、売却して現金に換えると、相続人への分配がしやすいです。
さらに、家を持っているとかかる固定資産税や維持管理の費用の心配がなくなり、精神的にも楽になることが利点です。
ただし、家を売却したあとに新しい住まいを探す必要があるのはデメリットかもしれません。
事前に子どもとの同居や賃貸物件の検討など、次の居場所を決めておくことが大切です。
また、家を資産として残せない点も考慮する必要があります。
子どもにとって、実家はただの不動産ではなく、多くの思い出が詰まった大切な場所だからです。
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終活で不動産を整理する場合の注意点とは?
終活で不動産を整理する際は、以下の点にご注意ください。
注意点①住宅ローン
終活で家の整理を検討する際には、住宅ローンが残っているかどうかを確認することが大切です。
もし住宅ローンをすべて返済していれば、終活の際の選択肢がずっと広がります。
たとえば、家を贈与したり相続させたりする場合、ローンが残っていなければ、不動産の純粋な価値だけを考慮して決定できます。
また、もし不動産を売却することにした場合でも、売却金でローンを返さなければならないという心配がありません。
注意点②相続人
終活で不動産を整理する際には、相続人はなるべく1人に絞ることが望ましいです。
複数人が共有で不動産を相続すると、最初はトラブルがないように思えても、後で意見の不一致が生じやすくなります。
たとえば、複数人が共有する不動産を売りたいと思ったとき、全員の同意が必要になり、1人でも反対すれば売却できません。
結果として、売却できずに維持費だけがかさむ恐れがあります。
また、共有者が多いと、時が経つにつれてその所有者がさらに増える可能性があり、全員と連絡を取ることが困難になることも考えられます。
共有部分を一部の人が手放すこともあり得ますが、それにはまた別の問題が生じるでしょう。
ただし、不動産を特定の誰かが必ずしも所有する必要はありません。
換価分割という方法で、不動産を売却してから遺産を分けるという手もあります。
売却すると譲渡所得税や手数料がかかる場合がありますが、共有時のデメリットと比べればメリットのほうが大きいです。
また、遺産を種類別に分ける(土地、建物、現金をそれぞれ異なる相続人に分ける)現物分割という方法もあります。
注意点③税金対策
終活で不動産を整理する際には、税金対策も考慮することが大切です。
不動産を相続させる場合、受け取る人に大きな負担がかからないように、あらかじめ不動産の相続税を計算しておき、必要に応じて金融資産も一緒に相続できるよう準備しておきましょう。
しかし、十分な金融資産がない、または不動産をある相続人に、金融資産を別の相続人に残したい場合もあるでしょう。
このような状況では、生命保険を利用する方法がおすすめです。
具体的には、不動産の相続にかかる税金と同額の保険金を設定し、相続人を保険金の受取人にすると、相続税の支払いに保険金を用いることが可能になります。
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まとめ
終活とは、不動産や現金など、所有する財産の相続方法やお墓のことなどについて、存命中に準備することを指します。
不動産を整理する方法は、生前贈与や遺言書、売却などが挙げられます。
終活で不動産を整理する際の注意点は、住宅ローンの確認や相続人の人数、税金対策の3つです。
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