未成年で不動産売却はできる?具体的な手続き方法も解説
未成年名義となっている不動産の売却方法について、どのようにおこなうべきかお困りではありませんか。
未成年の場合は法律上単独での契約が難しく、どのような手続きや書類が必要になるのか分からず不安に感じてしまうことも多いですよね。
本記事では、未成年者の不動産売却を可能にする具体的な手続きの方法から、事前に知っておくべき重要な注意点までを徹底解説します。
お子さまが所有する不動産の売却を安全かつスムーズに進めたいとお考えの方は、ぜひご参考になさってくださいね。
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未成年の不動産売却は可能?

未成年の不動産売却には、主に押さえるべき法律上の仕組みと基本条件があります。
まずは、未成年者の定義や、単独で売却できない理由について解説していきます。
未成年者の定義と年齢
民法上の未成年者は18歳未満の方を指し、2022年4月1日の法改正によって成年年齢が20歳から18歳へ引き下げられました。
そのため、17歳以下の方が不動産を売却する場合は、親権者などの関与が必要となるのが基本でしょう。
一方、18歳に達していれば成年者として扱われ、親の同意を得ずに自分で売買契約を結べます。
また、判断の基準になるのは契約時点の年齢であり、学生か社会人かといった立場によって決まるものではないでしょう。
相続時には未成年でも、契約時に18歳以上であれば成年者として手続きを進められるため、まず本人の年齢を家族で事前にしっかり確認しておくと安心です。
売却できる法律上の根拠
民法では、人が権利を持つ資格は出生した時点から認められており、不動産を所有すること自体に年齢制限はありません。
そのため、子どもであっても土地や建物を自分の財産として所有し、本人名義で登記することが可能でしょう。
未成年者が不動産を所有するきっかけとしては、親や祖父母からの相続、生前贈与などが代表的です。
また、所有者である以上は財産を売却する権利も認められており、必要な条件を満たせば法律上も不動産を売ることができるでしょう。
ただし、不動産を所有できることと単独で有効な契約を結べることは別のため、年齢に応じて適切な法定代理人の事前の同意や代理が必要となります。
単独売却不可と代理売却
未成年者は法律上、単独で確定的に有効な契約を結ぶ能力が制限されているため、不動産売却でも一定の保護を受けます。
民法第5条では、未成年者が法律行為をおこなう際に法定代理人の同意を求めており、売買契約もその対象でしょう。
そのため、通常は親権者が法定代理人となり、本人の契約に同意するか、本人に代わって契約を進める形です。
また、親権者には民法第824条に基づく財産管理や代理の権限があり、子どもの利益を守りながら手続きを進めるでしょう。
親権者がいない場合などは家庭裁判所が選任する未成年後見人が対応するため、状況に合った代理人をあらかじめ確認しておくことが大切です。
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未成年が不動産を売却する際の3つの方法

前章では未成年でも売却が可能な法的根拠について述べましたが、具体的なやり方が気になりますよね。
ここでは、未成年が不動産を売却する3つの方法について解説します。
本人が売主となる手続き
本人が契約内容を理解できる場合は、法定代理人の同意を得たうえで、未成年者本人が売買契約書へ署名や押印をおこないます。
その際は、親権者の同意内容を書面で確認できるようにし、契約前または契約時に買主へ提示すると良いでしょう。
同意書には対象不動産や代金、買主などを記載し、親権者の署名と実印の押印をそろえるのが一般的です。
また、実務では親権者の印鑑証明書も準備し、通常は発行から3か月以内のものを使い、未成年者本人の登記関係書類まで確認しましょう。
ただし、印鑑登録は原則15歳以上が対象となるため、15歳未満の場合は親権者が代理して契約や登記を進める方法が基本です。
親権者が売主となる流れ
親権者が手続きを進める場合でも、不動産の所有者である未成年者本人が売主となり、親権者は法定代理人として契約します。
まず不動産会社と媒介契約を結び、その後の買主との売買契約や引渡しまで、親権者が代理して進める流れでしょう。
契約書には未成年者を売主として記載し、法定代理人である親権者の氏名を併記したうえで署名や押印をおこないます。
また、代理権を確認する戸籍謄本に加え、登記識別情報や固定資産評価証明書、親権者の印鑑証明書なども準備しておくと良いでしょう。
売却代金は未成年者本人の財産になるため、受取口座や売却後の管理方法まで家族で十分確認しておくことが大切です。
特別代理人を立てる場合
親権者と子どもの利益が対立する利益相反に当たる取引では、通常の代理ではなく、家庭裁判所に特別代理人の選任を申し立てます。
特別代理人は特定の取引に限って未成年者を代理し、親権者に代わって子どもの利益を守る役割を担う存在でしょう。
たとえば、子どもが所有する不動産を親権者自身が買い取る場合は、売主と買主の利害が重なるため注意が必要です。
また、親子共有の不動産売却で、子どもの持分に見合わない代金配分をするケースも利益相反に当たる可能性があるでしょう。
候補者には利害関係のない親族などを挙げられますが、選任後は裁判所が認めた範囲内で契約や登記を進めることが重要です。
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未成年が不動産売却をする際の3つの注意点

ここまで未成年が売却する具体的な手続きを解説しましたが、取引において注意すべき点もおさえておきましょう。
最後に、未成年が不動産を売却するときの注意点について解説していきます。
同意なし契約の取消し
未成年者が法定代理人の同意を得ずに売買契約を結んだ場合、その契約は民法第5条第2項に基づいて後から取り消せる可能性があります。
取り消されると契約時までさかのぼって効力が失われるため、売主だけでなく買主にも大きく影響する点に注意しましょう。
そのため、契約前には本人の年齢や親権者も事前に確認し、同意書も確実に用意しておくことが基本です。
また、同意書に記載した物件や代金などが実際の契約内容と一致しているか、署名や押印まで含めて確認すると良いでしょう。
契約後に親権者が追認する方法もありますが、取引を安定させるには、事前または契約時に同意を得ておくことが大切です。
共同親権における同意
父母が共同で親権をおこなう場合、不動産売却への同意や代理は原則として共同で対応し、片方だけの判断で進めないよう注意しましょう。
子どもの財産に関わるため、父母それぞれが売却条件を理解し、契約内容に同意していることの確認が重要です。
そのため、戸籍謄本などで親権者を確認し、不動産会社などと相談し、双方の意思確認や書類準備を進めましょう。
また、本人が契約する際の同意書や、親権者が代理する場合の契約書では、双方の署名や押印が必要になるのが基本でしょう。
一方が遠方に住んでいる場合は書類のやり取りに時間がかかることもあるため、契約日から逆算して早めに準備すると安心です。
家庭裁判所への申立て
利益相反に当たる取引では、親権者がそのまま子どもを代理できないため、子どもの住所地の家庭裁判所へ申立てをおこないます。
申立てでは、戸籍謄本や契約書案のほか、候補者の住民票や不動産の評価資料などを求められる場合があるでしょう。
そして、裁判所が売却の必要性や条件を確認したうえで特別代理人を選任し、代理人が子どもの利益に配慮して契約を進めます。
必要な選任を経ずに親権者が代理すると無権代理となり、契約の効力に影響する可能性があるため注意しましょう。
選任までの期間は個別の事情で異なるので、買主への引渡し時期に余裕を持たせ、早めに申立ての準備を始めることが大切です。
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まとめ
民法上、18歳未満の未成年者であっても自分名義の不動産を所有し売却する権利を持ちますが、単独では契約を結べず法定代理人の同意や関与が必要です。
具体的な売却方法としては、未成年者本人が親権者の同意を得て売主となるほか、親権者が代理して手続きを進める、または特別代理人を立てるという3つの手段があります。
同意なき契約の取消しといった事態を防ぐためにも、共同親権の場合は双方の同意を確実に得ることや、必要に応じた家庭裁判所への申立てなど、事前の準備を徹底することが大切でしょう。
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