購入向けコラム

マンションでも暖炉は設置できる?リノベーションでの選択肢についても解説

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マンションを購入したあと、空間に落ち着きや温もりを加える目的で暖炉の設置を検討する方も増えています。
最近では、電気式などの火を使わない安全性に配慮した暖炉も登場しており、リノベーションの幅が広がっています。
快適な空間を実現するためには、設置可能かどうかの確認や、暖炉の種類・費用面の理解が欠かせません。
この記事では、マンションでの暖炉設置に関する可否や種類、費用の目安、メリット・デメリットを解説します。

マンションにリノベーションで設置できる暖炉の種類

マンションにリノベーションで設置できる暖炉の種類

マンションでも暖炉を導入したいという声が高まり、リノベーションの関心が集まっています。
ただし集合住宅の構造上、排気経路や耐火仕様などクリアすべき条件が多く、事前の確認が欠かせません。
設置できるのか、選べる暖炉の種類と特徴を分かりやすくご紹介します。

ガス式暖炉

ガス式暖炉は実際の火で薪のような炎を再現できるため、本格派の方に人気があります。
また日本ガス協会の基準では、立ち消え安全装置の搭載が義務付けられています。
さらに、都市ガスやプロパンを使うため薪の補充は不要ですが、ガス料金というランニングコストが続きます。
排気筒など法令上の要件があり、管理規約で設置を制限される場合がある点にも注意が必要です。
近年は、天井まで伸びるガラス囲いやアイランド型モデルが増え、インテリア性の高さも魅力となっています。
ワンタッチやリモコン点火、タイマー運転などユーザビリティが向上し、炎の高さや燃焼時間を細かく調整できる製品も多く、家族団らんの演出に役立ちます。

電気式暖炉

電気式暖炉はコンセントにつなぐだけで使え、火を起こさないため安全性が高いです。
また、省エネ性能を示す年間消費電力量は機種ごとに公開されているため、比較すると電気代を把握しやすいです。
さらに、気密性の高いマンションでも煙や煤を気にせず設置でき、LEDによるリアルな炎をリモコンで調整できます。
温風ヒーター内蔵型なら補助暖房としても活躍しますが、暖房能力は小さめで電気代がかさみやすい点に留意しましょう。
壁掛け型やテレビボード一体型など家具と融合したデザインが多く、模様替え感覚で設置場所を変えられる柔軟性があります。
そのうえ、LED照明の色温度を変えたりスピーカーで擬似的な薪のはぜる音を再生したりと演出機能も多彩で、視覚と聴覚の両方からリラックス効果を得られます。

バイオエタノール暖炉

バイオエタノール暖炉は煤や煙がほとんど出ず排気設備が不要なため、マンションでも導入しやすいです。
室温が上がりすぎる場合は、弱火運転や短時間使用などで適温を調整する工夫をしましょう。
また本物の炎を楽しめますが、CO₂と水蒸気が発生するため換気は必須です。
燃料は液体のため補充が簡単で、灰が出ないので掃除の手間もほとんどかかりませんが、消防法適合燃料しか使えず香料入りは選択肢が限られます。
卓上型・ポータブル型から壁埋め込み型までバリエーションが豊富で、インテリアに合わせて選びやすい点も魅力です。
しかし、燃料ボトルは直射日光を避けて保管し、子どもの手の届かない場所に置くといった管理も必要となります。

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マンションにリノベーションで暖炉を設置するメリット・デメリット

マンションにリノベーションで暖炉を設置するメリット・デメリット

マンションでも暖炉を取り入れる動きが広がっていますが、設置にはメリットとデメリットの把握が欠かせません。
ここでは、検討時に知っておきたい要点を整理します。

メリット

暖炉を設置することによって、空間のデザイン性が向上します。
暖炉は設置するだけで空間の「顔」となり、人の視線が自然と集まるポイントになるでしょう。
また、ソファやテーブルなどの家具も暖炉を中心にレイアウトすることで、まとまりのある洗練されたインテリアが完成します。
暖炉の炎は人工照明にはない自然な揺らぎとぬくもりで心を癒やします。
炎の「1/fゆらぎ」は心拍や自然音に近いリズムを含み、リラックス効果が期待できます。
そのため、暖炉の前で過ごす時間は心身のバランスを整えるひとときとなるでしょう。
さらに読書や映画鑑賞の時間を格上げし、来客時には話題づくりにも役立ちます。

デメリット

暖炉設置で最初に確認すべきは、制約と費用です。
とくに、管理規約で可動式煙突が禁止されているケースは、設置断念に直結します。
また、ガス式やバイオエタノール式は換気や耐火工事が必要で、物件構造や規約次第では設置不可となることもあります。
そのため、設置前に管理組合や消防署への確認が必要です。
初期費用は約数十万〜百万円超となり、電気式でもデザイン性を求めると高額になります。
内装の防火仕上げやリノベーション範囲の拡大もコスト増の要因です。
さらに、燃料補充や電気代などのランニングコストも発生するため、長期的な負担まで比較しましょう。
また一度設置すると移設は難しく、売却時に原状回復を求められる可能性がある点も把握しておく必要があります。
火器を扱うことで火災保険料が上がる場合もあるため、保険会社への確認も忘れないでください。

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マンションにリノベーションで暖炉を設置する費用

マンションにリノベーションで暖炉を設置する費用

マンションで暖炉を導入する際にもっとも気になるのは費用です。
ここでは、種類別の設置相場と特徴を解説します。

ガス式暖炉は設置費用が高め

ガス式暖炉は本体約20〜60万円に加え、配管・排気ダクト工事で約40〜100万円が必要となり、合計で約200万円になることもあります。
また、ガス配管が通っていない住戸では設備追加が困難な場合もあり、配管可否を含め、施工可能かどうかを事前に確認しましょう。
月々のガス代は使用量次第ですが、暖房シーズンに毎日2時間程度利用すると約5,000〜8,000円前後になるケースが多いです。
再販時には「本格暖炉付き物件」として差別化できる可能性がある一方、維持管理を敬遠する買い手もいるため評価は分かれがちです。

電気式暖炉はリーズナブルで導入しやすい

電気式暖炉は本体1万〜15万円程度、高性能でも約20万円前後で、設置工事もほぼ不要なため導入コストが低めです。
また電源さえ確保できれば場所を問わず設置でき、壁掛け式など多彩なデザインで賃貸物件にも対応可です。
電気代は炎のみ演出モードで月約1,000円前後、温風ヒーターを併用すると約5,000円前後に増えることもあります。
さらに取り外しが容易なため、引っ越しや模様替えの際に再利用しやすく、資産価値を損ねにくい点もメリットです。

バイオエタノール暖炉は中間価格帯が多い

バイオエタノール暖炉は排気設備が不要で自由度が高く、マンションにも導入しやすいです。
本体価格は約10万〜30万円が中心で、埋め込み型は追加工事費が数万〜十数万円かかります。
また燃料コストは使用頻度によりますが、1リットルあたり約300〜500円が目安で、寒冷地でのメイン暖房には不向きです。
しかし、ガス式より安価でリアルな炎を楽しめるためコストパフォーマンスに優れます。
さらに、中古市場では比較的需要が高く、リセールしやすい点も見逃せません。

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まとめ

マンションでもリノベーションをおこなえば暖炉の設置は可能で、種類に応じたデザインや機能を選べます。
ガス・電気・バイオエタノール式などがあり、それぞれに異なる特徴や使用時の注意点が存在します。
設置費用や安全性、メンテナンス性を踏まえて、自分の暮らしに合った暖炉を慎重に検討することが大切です。

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