購入向けコラム

土地を現金一括で購入するメリットは?デメリットや注意点も解説

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土地を購入する際は、手元にある現金だけでは足りず、ローンを利用することが一般的です。
そのため、手元にある現金で足りる場合は、一括で支払ったほうが良いのかどうか迷ってしまうかもしれません。
そこで今回は、土地の購入をご検討中の方に向けて、現金一括で購入すると得られるメリットについて解説します。
デメリットや注意点も解説しますので、ぜひご参考にしてください。

土地を現金一括で購入すると得られるメリットとは

土地を現金一括で購入すると得られるメリットとは

ローンを利用して土地を購入すると、利息の支払いが発生します。
そのため、手元にあるお金で足りる場合は、現金一括で購入したほうが良いのではないかと思うでしょう。
たしかに、土地を現金一括で購入すると、さまざまなメリットを得られます。
おもなメリットを3つ、確認してみましょう。

メリット①利息の支払いがない

土地を現金で購入するメリットと聞いて、まず思い浮かぶのは、利息の支払いがなくなることでしょう。
土地を購入する場合、用途が住宅の建築でなければ、基本的に住宅ローンを利用できません。
住宅ローンはほかのローンよりも金利が低く設定されているので、利用できないと、返済の負担が重くなってしまうでしょう。
また、住宅を建てるための土地であれば、住宅ローンを利用できると考えられますが、低金利であっても利息は発生します。
そのため、返済が長期間続くと、利息として支払う金額はそれなりに大きくなるでしょう。
現金一括で土地を購入すると、ローンを利用しないので、利息の分のお金を節約できます。

メリット②発生する費用が減る

ローンを利用せずに現金で土地を購入すると、発生する費用が減ることもメリットです。
一般的に、ローンを利用する際は以下のような費用がかかります。

●融資手数料
●保証料
●ローン契約書の印紙代
●団体信用生命保険の保険料
●抵当権設定登記にかかる登録免許税や司法書士報酬


これらの費用がなくなると、購入時の出費が減って負担が軽減するでしょう。

メリット③時間を短縮できる

住宅ローンなどのローンを利用する場合は、借入先による審査がおこなわれます。
審査には事前審査と本審査があり、2つを合わせると3~4週間ほどかかります。
もし審査を通過できないと、新たに借入先を探して審査を受けなくてはならず、さらに時間がかかるでしょう。
その点、現金で購入する場合は審査を受ける必要がありません。
ローンのための書類準備や契約手続きも不要なので、時間を短縮できるでしょう。

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土地を現金一括で購入した際に生じるデメリットとは

土地を現金一括で購入した際に生じるデメリットとは

土地を現金で購入すると、多くのメリットを得られる一方で、デメリットが生じる可能性があります。
どのようなデメリットが生じるのか、おもなものを3つ確認しておきましょう。

デメリット①手持ちの現金が減る

土地は高額なことが多いので、現金一括で購入すると、手持ちのお金が大きく減るでしょう。
「毎月の給料があるので、手持ちの現金が減っても問題ない」と思うかもしれませんが、不測の事態が起こったときに対応できなくなるかもしれません。
たとえば、ケガや病気をすると治療費がかかり、場合によっては働けなくなる可能性があります。
住宅設備や家電製品の故障、子どもの教育資金などで、まとまった現金が必要になることもあるでしょう。
また、不動産を購入すると、固定資産税や管理費などの費用が継続的に発生します。
そのため、土地を現金で購入する場合は、手元に多少の金額が残るように資金計画を立てましょう。

デメリット②住宅ローン控除を利用できない

住宅ローンを利用すると、一定期間住宅ローン控除を受けられます。
住宅ローン控除とは、年末のローン残高に対する一定比率の金額が所得税から控除される制度です。
土地を現金一括で購入した場合は、住宅ローンを利用しないため、基本的に住宅ローン控除を受けることができません。
ただし、住宅ローンを利用すると先述したような費用がかかり、完済まで利息の支払いも続きます。
そのため、トータルするとどちらが有利かは一概には言えず、必ずしもデメリットになるとは限らないでしょう。

デメリット③贈与税がかかるケースがある

住宅ローンを利用して土地を購入するときは、基本的にローンの契約者がその土地の名義人になります。
この場合は、名義人が返済するので、贈与税が発生する心配はありません。
一方、現金一括払いで土地を購入する場合は、名義人に注意が必要です。
たとえば、親の資金で土地を購入した場合、その土地をご自身の名義にすると贈与税がかかってしまいます。
贈与税をかけずにご自身の名義にするためには、金銭消費貸借契約を締結し、資金を返済しなくてはなりません。
なお、住宅取得の資金については、一定額まで贈与税が非課税となる措置が取られていることがあります。
そのため、土地の購入に親の資金を使う可能性のあるときは、事前に制度の有無を確認するなど、贈与税の負担をできるだけ軽減する対策を講じましょう。

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土地を現金一括で購入する際に押さえておくべき注意点とは

土地を現金一括で購入する際に押さえておくべき注意点とは

土地を現金で購入する場合は、デメリットとあわせて、注意点も押さえておく必要があります。
注意点を知らないと、思わぬ事態が生じてしまうかもしれません。
そこで、おもな注意点を3つ確認しておきましょう。

注意点①現金で支払う場合は事前に金融機関へ連絡する

土地の購入代金を現金で支払う場合は、いくつかの方法があります。
一般的なのは振込ですが、現金や小切手を渡す方法も選択可能です。
ただし、現金にて支払う場合は、金額によっては金融機関に持ち合わせがない可能性があります。
そのため、土地の代金を現金で払いたいときは、数日前に金融機関に連絡しておきましょう。

注意点②発生する費用がある

土地の購入代金を現金で支払う場合は、ローンを利用するときにかかる費用は発生しません。
ただし、土地を購入する際は、ローン関係以外にも以下のような費用が発生します。

●印紙税
●仲介手数料
●所有権移転登記の費用
●固定資産税や都市計画税の日割清算金


印紙税は売買契約書に課される税金で、仲介手数料は不動産会社の仲介によって購入する土地が決まった場合に発生する費用です。
所有権移転登記は、土地の名義人を変更するときに必要な登記で、手続きの際に登録免許税がかかります。
登記の手続きを司法書士に依頼した場合は、司法書士への報酬も発生します。
固定資産税と都市計画税は、毎年1月1日の時点における所有者に課されるため、途中で売買がおこなわれたときは清算が必要です。
ほかにも、土地の引き渡しが終わったあとに発生する不動産取得税などがあるので、それぞれの金額をしっかりと確認しておきましょう。

注意点③税務調査が入る可能性がある

土地を購入する際は、大きな金額が動きます。
そのため、現金一括で購入すると、税務署から購入資金の調達方法を聞かれる可能性があります。
なぜなら、購入資金を名義人以外の方が出した場合は、贈与税の対象になるからです。
先述のとおり、親の資金で購入した土地をご自身の名義にすると、贈与税を課される可能性があるので注意しましょう。

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まとめ

土地を現金一括で購入すると、利息の支払いやローン関係の費用が発生しないなどのメリットがあります。
ただし、手持ちの現金は大きく減るので、不測の事態に対応できる金額が残るかどうか、確認しておきましょう。
購入時に発生する費用や、税務調査が入る可能性などもあるので、注意点も押さえておくことが大切です。


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