都市再生特別地区とは?規制の内容や指定されている土地の事例をご紹介
土地のなかには「都市再生特別地区」と呼ばれる地区に指定されているものがあります。
都市再生特別地区はエリア内の都心部におけるランドマークとなることが多く、通常の土地とは異なる部分が多いです。
今回は、都市再生特別地区の土地とはどのようなものか、規制の内容や実際の事例についてご紹介します。
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都市再生特別地区の土地とは

都市再生特別地区とは、都市再生のために自由度の高い利用を可能にした特殊な土地のことを指します。
大きな建物を建て、ハイレベルな活用を可能にするために、さまざまな規制が撤廃されている土地です。
都市計画法と都市再生特別措置法に基づく土地
都市再生特別地区は、都市計画法に定められている地域地区のひとつです。
地域地区とは、都市計画区域にある土地をどのような用途で、どれだけ利用するべきかを21種類に分けて定義している基準のことです。
都市再生特別地区は、都市再生特別措置法によって定められており、ほかの地域地区とはまた違った活用ができます。
都市再生特別地区の目的とは
土地が都市再生特別地区に指定されるのは、周辺エリアの都市機能を再構築するためです。
少子化が進んで産業構造が変わったことにより、都市機能が停滞して経済の循環に悪影響を与えることがあります。
都市再生特別地区の指定と開発の目的はこの状況の打破にあり、都市機能を高めて国際的な競争力を持たせることを目指しているのです。
大きな都市再生効果が見込める事業計画に基づき、広範かつ大規模な開発のために都市計画特例を認めることを目的としています。
土地の高度利用を推進する
都市再生特別地区では、通常の地域地区に存在するような規制を撤廃し、より高度な土地の利用が可能になるよう取り計らっています。
高度利用とは、大きな建物の建築により高次元での土地活用を行うことです。
そのため、都市再生特別地区に建てられる建物は周辺の建物よりも巨大になることが多く、そのエリア全体から見てもランドマークの役割を持つようになる傾向にあります。
都市を再生させるための拠点として都市再生緊急整備地域内に定められ、一般的な規制を適用せずに自由度の高い開発がおこなえるエリアです。
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都市再生特別地区の土地の規制

都市再生特別地区では、さまざまな規制にとらわれることなく大きな建物を建設できます。
都心部の土地には用途地域が設定されており、建築に関するさまざまな規制が敷かれていることが多いです。
都市再生特別地区に指定された土地については、そのような規制を適用しない都市計画を実施できます。
規制にとらわれずに定められること
都市再生特別地区で規制にとらわれずに定められるのは、おもに7つの項目になります。
1つは、建築物やそのほかの工作物における誘導すべき用途で、当該地区の指定に必要な場合のみの適用です。
また、建築物の容積率における最低限度と最高限度の2つの項目もあります。
建築物の建ぺい率の最高限度も定めることが可能な項目のひとつです。
建築物の建築面積の最低限度、高さの最高限度、壁面の位置の制限など3つの項目も、都市再生特別地区で定められるものになります。
都市再生特別地区内で建物を建てるときは、都市再生特別地区ごとに定められたこれらの項目に適合する形で建築計画を立てなければなりません。
なお、建物の容積率の最高限度は400%以上に限られており、できるだけ大きな建物を建てられるような条件になっています。
除外できる規制について
都市再生特別地区では、定められる項目のほかに除外できる項目も存在します。
都市再生特別地区で除外できる規制は、周辺の土地にも影響を与えるような5つの項目です。
用途地域や特別用途地区における用途制限を除外し、別の用途を設定できます。
また、用途地域に設定されている容積率を除外し、都市再生特別地区に特有の容積率を定めることが可能です。
ほかにも、斜線制限、高度地区による高さ制限、日陰規制なども除外可能です。
本来なら周辺の土地の日照に配慮して建物の高さを制限しなければならない地域でも、都市再生特別地区に指定された土地に限っては制限にとらわれない建物が建てられます。
ただし、日陰規制が適用除外されるのは一部のみであるため、適用される部分もあります。
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都市再生特別地区に指定された土地の事例

都市再生特別地区は、2003年の制定以来、全国のさまざまなエリアで指定されています。
2018年4月1日時点では53地域87地区が指定され、さまざまな形での開発がおこなわれているのが特徴です。
代表的な事例は、2014年に建てられた大阪府にあるあべのハルカスになります。
あべのハルカスとは
あべのハルカスは、大阪府大阪市阿倍野区にある超高層ビルです。
地上60階、高さ300mの建物となっており、建築当時は日本でもっとも高いビルでした。
あべのハルカスは、大阪市によって「阿倍野町筋一丁目地区」として都市再生特別地区に指定されています。
この地区における容積率は1600%、高さの制限は310mまでとなっており、ほかのエリアと比べても高い建物が建てられるように定められているのが特徴です。
大阪市では、ほかにもJR大阪駅やグランフロント大阪、ヨドバシカメラなども都市再生特別地区に指定されています。
都市再生特別地区は個別審査で指定される
都市再生特別地区は、広いエリア一帯をすべて指定するのではなく、建設や開発の計画に応じて1件1件が個別審査によって指定されます。
そのため、すべての都市再生特別地区に一律の基準が存在するのではなく、それぞれの土地によって制限の内容が異なるのが特徴です。
たとえば、名古屋市中村区名駅4丁目では豊田・毎日ビルディングの建て替えがおこなわれました。
駅前広場機能の補完、文化・交流機能の導入、地域冷暖房の導入を目標とする指定がおこなわれています。
このときの容積率の最大限度は、あべのハルカスの事例とは異なり1420%に設定されています。
また、札幌市中央区北3条西4丁目でも札幌合同庁舎跡地と隣接敷地が開発され、商業として整備されました。
こちらについては、容積率の最大限度が1000%に設定されているのが特徴です。
横浜市神奈川区橋本町2丁目は工業のために、神戸市中央区雲井通7丁目は商業のために都市再生特別地区に指定されています。
岐阜市日ノ出町2丁目、仙台市青葉区一番町2丁目及び3丁目、広島市東区若草町などにも都市再生特別地区が指定されているなど、幅広いエリアに事例があります。
都市再生特別地区かどうかを調べるには?
土地が都市再生特別地区に指定されているかどうかを調べるためには、地図情報サイトなどで条件を指定して検索すれば確認できます。
検索エンジンに調べたい土地がある市区町村名と、都市再生特別地区のワードを入力して検索すればチェックが可能です。
また、検索エンジンを使えば、用途地域の種類や制限内容についても確認でき、土地の売買に関わりそうな情報を確認できます。
都市再生特別地区に指定されている土地については、重要事項説明にも含めておく必要があるでしょう。
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まとめ
都市再生特別地区は、都市の再生を目指して自由な開発ができるようにした土地のことです。
用途地域に基づく一般的な規制を受けずに土地の開発計画を立てられ、大規模な建物の建設が可能になります。
都市再生特別地区の代表的な事例はあべのハルカスですが、ほかにも全国にさまざまな事例がある土地です。
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