土地売買前に知りたい都市再生緊急整備地域とは?特例措置も解説
土地の売買をお考えならば、その土地にどのような規制が設けられているかを確認するのがポイントです。
土地に対する規制のなかには、デメリットになるものだけでなく、メリットととらえられるものがあります。
そこで今回は、土地売買でメリットと考えられる都市再生緊急整備地域とはどのようなものなのか、規制が始まった経緯と受けられる特例措置を解説します。
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土地売買における都市再生緊急整備地域とは

土地の売買をお考えの方のなかには、都市再生緊急整備地域の言葉を初めて耳にする方がいらっしゃるかもしれません。
まずは、都市再生緊急整備地域とはどのようなものなのか、その内容を確認してみましょう。
都市再生緊急整備地域の概要
都市再生緊急整備地域とは、都市再生の拠点となるエリアであり、緊急かつ重点的に市街地の整備を進めるエリアのことです。
この都市再生緊急整備地域は、日本の都市計画の一環として、都市再生特別措置法のなかにその規定が盛り込まれています。
都市再生緊急整備地域の目的
市街地の整備のために指定されるエリアには、市街化区域などがあります。
市街化区域では、道路や公園などの開発がされていることから、日常生活における住みやすさを主な目的としていることがわかります。
一方で、都市再生緊急整備地域では、都市の国際競争力強化が目的となっていることがポイントです。
都市再生緊急整備地域に指定されるのはどのような場所?
都市再生緊急整備地域に指定されるのは、都市計画や金融政策などの実施が想定される地域のなかでも、都市開発事業が早期に実施されると見込まれるエリアです。
また、都市開発事業が早期に実施される見込みの場所の周辺において、土地の所有者などの考えにより都市開発事業が活発になると思われる場所も、都市再生緊急整備地域の指定基準となります。
このほかに、都市全体が積極的に開発されるといった波及効果が考えられますが、この効果により都市再生拠点としての転換が見込まれるエリアも、都市再生緊急整備地域の指定基準です。
実際に都市再生緊急整備地域に指定されているのは?
2023年9月1日時点で、都市再生緊急整備地域に指定されているのは、全国の52地域です。
このなかでも、とくに重点的に整備を進める特定都市再生緊急整備地域として、15のエリアが指定されています。
指定されているエリアは全国にあり、北海道では札幌都心地域が特定都市再生緊急整備地域です。
東北エリアでは、仙台都心地域が特定都市再生緊急整備地域に指定されています。
東京都を見てみると、東京駅・銀座・六本木周辺の東京都心・臨海地域は、特定都市再生緊急整備地域として指定されているエリアです。
また、新宿駅・渋谷駅・池袋駅・品川駅周辺も、特定都市再生緊急整備地域に指定されています。
このほかに、愛知・大阪・福岡では、複数の地域が都市再生緊急整備地域に指定されています。
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都市再生緊急整備地域が誕生した経緯

都市再生緊急整備地域にある土地の売買をお考えならば、都市再生緊急整備地域が誕生した経緯をチェックしておくと良いでしょう。
都市再生緊急整備地域誕生前の課題
重点的な都市開発エリアとなる都市再生緊急整備地域が誕生する前には、アジア諸国と比較して、国際的な都市の競争力低下が日本の課題でした。
急速な成長を見せるアジア諸国の都市部では、国全体の成長を押しあげるような経済成長が見られます。
景気の低迷が続く日本においては、アジア諸国の都市部と比較して、企業や人材などを呼び込める魅力が少なかったともいえるでしょう。
こうした課題解決のために、魅力ある都市拠点を形成するべく、内閣総理大臣を本部長として立ち上げられたのが都市再生本部です。
現在までの経緯
実際に都市再生緊急整備地域が選定されたのは、2002年6月1日のことです。
2002年6月1日には、都市再生特別措置法が施行され、都市再生緊急整備地域が選定されています。
また、2011年7月25日には都市再生特別措置法が改正され、とくに重要な地域として、特定都市再生緊急整備地域が選定されたことがポイントです。
さらに、選定されたエリアのなかでも、規制を一部除外して自由度を高めた地域として、各自治体の都市計画にもとづく都市再生特別地域が定められています。
具体的な地域整備方針
都市再生緊急整備地域の整備にあたっては、エリアごとに整備方針を定めることとしています。
どのように地域整備方針が定められるかは、社会経済情勢・現時点での都市機能の集積状態・土地利用の転換状況などを踏まえることになります。
そのエリアならではの事情を考慮したうえでまとめられるのが、何を目的として整備するか・どのような都市機能を持たせるか・必要な公共施設は何かなどです。
また、都市再生緊急整備地域に認定されるには、地方公共団体や民間の事業者に対して、国としての都市再生の目標を示すことが必要になります。
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都市再生緊急整備地域における特例措置

都市再生緊急整備地域では、さまざまな特例措置を受けられます。
特例措置の具体的な内容をチェックしたうえで、土地の売買を進めましょう。
特例措置①法令上の支援措置
都市再生緊急整備地域では、土地に対する法令上の支援措置を受けられます。
具体的に該当するのは、容積率制限の緩和・道路上空利用の規制緩和などです。
都市再生緊急整備地域では、一般的な用途地域に応じた規制にとらわれることなく、自由な都市計画を進めることが求められています。
こうした観点から、容積率を現在より増やすことが可能となる支援措置が受けられます。
実際に、東京都中央区日本橋においては、800%であった容積率が、制限緩和により1990%まで増やされました。
また、これまでは、道路の付け替えや廃道が必要であった道路の上空利用について、そのまま道路機能を確保したうえでビルなどを建てることが可能になっています。
特例措置②財政支援
都市再生緊急整備地域では、法令上の支援措置だけでなく、財政支援を受けられることがポイントです。
都市再生緊急整備地域のなかでも、重点的に都市開発をおこなうエリアである特定都市再生緊急整備地域では、国際競争拠点都市整備事業としてインフラ整備が重点的・集中的に支援されます。
また、官民連携まちなか再生推進事業では、多彩な人材が集まるプラットフォームの構築とともに、将来的なビジョンの実現のために、自立・自走システム構築に向けたと仕組みを支援しています。
さらに、都市再生安全確保計画にもとづき、ソフト面・ハード面両方から対策などを支援するのが都市安全確保促進事業です。
特例措置③金融支援
都市再生緊急整備地域では、民間事業者がおこなう公共施設の整備に対して、金融支援をおこなっています。
これは、民間都市開発推進機構によるメザニン支援とよばれるもので、民間の金融機関などが国からの保証を取り付けたうえで、民間都市開発推進機構をとおして支援をおこなうものです。
民間都市開発事業は大臣認定事業であり、融資とは別に、支援対象として公共施設等整備費を限度として支援をおこないます。
特例措置④税制支援
都市再生緊急整備地域では、さまざまな税制上の支援が受けられます。
所得税・法人税が割増償却になるほか、登録免許税・不動産取得税の負担が少なくなります。
さらに、固定資産税・都市計画税については、自治体が定める割合が控除されることがポイントです。
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まとめ
都市再生緊急整備地域とは、国際競争力強化のために都市開発を重点的に進めるエリアです。
この都市再生緊急整備地域が誕生したのは2002年のことで、成長を続けるアジア諸国に負けず、人材や企業を呼び込むために作られた制度です。
都市再生緊急整備地域では、法制上の支援措置のほか、財政支援・金融支援・税制支援が受けられます。
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