準防火地域の土地とは?建造物の規制や火災保険についても解説
土地の売買をする場合は、都市計画法で指定されている地域によって、建てられる建物に制限が課される可能性があるため注意が必要です。
準防火地域も都市計画法の規制のひとつで、建物の条件によっては、耐火性能の高い材料を使って建築する必要が生じます。
今回は、準防火地域の土地とはなにか、また建造物の規制や火災保険について解説します。
▼ 物件情報が見たい方はこちらをクリック ▼
いい部屋ネットの売買土地一覧へ進む
準防火地域の土地とは?

土地を売買する場合は、売買する土地が都市計画法に基づき、準防火地域に指定されているかを確認しておく必要があります。
ここでは、準防火地域の概要と規制の範囲、防火地域との違いに分けて解説します。
準防火地域の概要
準防火地域と防火地域はどちらも、都市計画法によって、市街地における火災の危険を防除するため定める地域に指定されています。
簡単にいうと、準防火地域とは、火災の被害が起きやすい地域や予防が必要な地域を定めているものです。
建物の密集している場所では、延焼が起こりやすいリスクがあります。
また、幹線道路沿いは救急車や消防車の通り道となるため、建物の倒壊により道が塞がれるリスクを避けなければいけません。
このように、火災による被害を最小限にとどめるために、防火地域や準防火地域が指定されています。
規制の範囲
準防火地域は、防火地域より規制が緩やかで、防火地域を取り囲むように広範囲な地域が指定されています。
準防火地域で定められている規制は、建造物の耐火性能や防火設備、屋根の材料などです。
規制にしたがうためには、高性能な材料や構造が必要となるので、準防火地域で建造物を建てるには、ほかの地域で建てる場合より建築コストがかかりやすい傾向があります。
準防火地域内で耐火建築物・準耐火建築物を建てる場合、一定の条件の下で建ぺい率が緩和(+10%など)される規定があります。
緩和措置は2019年(令和元年)の建築基準法改正で拡充されたものです。
なお、2025年4月施行の改正では建ぺい率の新たな緩和はなく、新築建築物への省エネ基準適合義務化が始まります。
防火地域との違い
準防火地域と防火地域は、指定されている目的は同じですが、規制の範囲に違いがあります。
防火地域の規制はより厳格で、地域内の建造物は基本的に、耐火建築物か準耐火建築物のどちらかである必要があります。
耐火建築物とは、火災が起きても、燃え広がったり倒壊したりするリスクの少ない建物のことです。
具体的には、鉄筋コンクリート造や耐火加工がされている鉄骨造などが該当します。
防火地域では、延床面積100㎡以下、1階建ての建物であっても、準耐火建築物にすることが求められています。
そのため、防火地域で、木造の建造物はあまり見られません。
一方、準防火地域では、延床面積500㎡以下の2階建て以下で、外壁や軒裏、開口部に一定の防火措置がされていれば、木造の建築も可能です。
▼この記事も読まれています
土地購入で後悔しないためには?失敗例や注意点を解説
▼ 物件情報が見たい方はこちらをクリック ▼
いい部屋ネットの売買土地一覧へ進む
準防火地域の土地の建造物について

準防火地域の土地に建造物を建てる場合は、階数によって該当する規制の内容が変わる点に注意が必要です。
ここでは、4階以上、3階建て、1・2階建ての規制と延焼ラインの規制について解説します。
4階以上
準防火地域で4階以上の建造物を建てる場合は、延床面積に関わらず、耐火建築物にする必要があります。
耐火建築物は耐火構造を持つだけでなく、外壁の開口部に防火設備が設置されていることも求められます。
防火地域の場合は、基準が3階以上の建造物に求められており、より厳しい基準となっているのが特徴です。
3階建て
準防火地域で3階建ての建造物を建てる場合は、延床面積が500㎡を超えるかがひとつのポイントとなります。
延床面積500㎡超の建造物は、4階以上の場合と同様に、耐火建築物にしなければいけません。
一方で500㎡以下の場合は、規制がより緩やかな準耐火建築物で良いとされています。
主要構造部が耐火建築物の構造に準じた耐火性能になっているのが、準耐火建築物です。
また、木造は耐火建築物の基準を満たせないのに対し、準耐火建築物では、木造の主要構造部を耐火被覆すれば基準を満たせます。
準耐火建築物の場合も、耐火建築物と同様延焼のおそれがある部分には、防火設備の設置が必要です。
1・2階の建造物
準防火地域の場合、1・2階の建造物は延床面積500㎡を超える場合、耐火建築物か準耐火建築物どちらかの基準を満たさなければいけません。
延床面積500㎡以下の場合は、木造建築でも外壁や軒裏、開口部に一定の防火措置がおこなわれていれば、建築が認められています。
そのため、小規模の建造物であれば、それほど厳しい規制を受けない点で、防火地域との違いがあるといえるでしょう。
延焼ライン
延焼ラインについての規制は、防火地域と準防火地域で同等の規制が設けられています。
延焼ラインの範囲は、以下のとおりです。
●1階:隣地境界または道路中心線から3m以内
●2階以上:隣地境界または道路中心線から5m以内
炎は上方向に燃え広がるため、2階以上の方が延焼ラインが広い設定になっています。
延焼ラインに窓などの開口部がある場合は、網入りガラスなどの防火設備を設置しなければいけません。
延焼ラインに該当する箇所は、防火設備の特殊仕様を導入する必要があるため、準防火地域では建築コストが高くなりやすい傾向があります。
▼この記事も読まれています
土地探しのコツとは?視点の違う3つのポイントを解説
▼ 物件情報が見たい方はこちらをクリック ▼
いい部屋ネットの売買土地一覧へ進む
準防火地域の土地は火災保険が安くなる?

準防火地域の土地で建造物を建てると、建築コストがかかる一方で、火災保険が安くなるケースもあります。
ここでは、安くなる理由と火災保険の構造種別、構造を調べる方法について解説します。
準防火地域の土地の火災保険が安くなる理由
結論からいうと、準防火地域にある土地だからといって、火災保険が安くなるわけではありません。
火災保険が安くなるのは、耐火性能を備える建造物を建てた場合です。
準防火地域では、建造物の条件によって、耐火建築物もしくは準耐火建築物にする必要があります。
規制にしたがうために、耐火性能の高い建造物を建てた結果、火災保険が安くなるケースがあるといえます。
火災保険の構造種別
火災保険では、建造物の構造によって、保険料が変わることが一般的です。
もっとも保険料が高くなるのは、木造などの非耐火構造の建物です。
コンクリート造の一戸建てや鉄骨造の一戸建てなどの耐火構造は、木造よりも保険料が安くなります。
コンクリート造のマンションなどは、保険料がもっとも安い建造物の種類です。
準防火地域や防火地域の規制に沿って建築された建造物は、耐火構造もしくはマンション構造である場合が多い傾向にあります。
そのため、結果的に保険料が安くなるケースがあります。
住宅の構造を調べる方法
住宅の耐火性能について調べたい場合は、建築確認申請書(第四面)の5.耐火建築物等欄を確認しましょう。
以下の機関もしくは業者が発行する書類に、同様の記載がある場合もあります。
●公的機関
●登録住宅性能評価機関
●施工者
●ハウスメーカー
●設計者
「建物構造証明書」を取得し、建造物の構造に関する証明を得る方法もあります。
土地が準防火地域に指定されているかどうかを知りたい場合は、市区町村のホームページから確認することが可能です。
さらに、役所の都市計画課に問い合わせれば、具体的な規制の内容についても教えてもらえます。
土地によっては、防火地域と準防火地域の両方をまたいでいるケースもあるため、注意が必要です。
そのようなケースでは、基本的により厳しい地域の規制が適用されることになりますが、詳細は役所で確認することをおすすめします。
▼この記事も読まれています
土地だけ購入できる?メリットとデメリットや注意点もご紹介
▼ 物件情報が見たい方はこちらをクリック ▼
いい部屋ネットの売買土地一覧へ進む
まとめ
準防火地域の土地とは、市街地における火災の危険を防除するために定められている地域のことです。
準防火地域の規制は、防火地域より緩く、建造物の階数や延床面積によって違いがあります。
規制に沿って、耐火建築物もしくは準耐火建築物を建てると、結果として火災保険料が安くなるケースがあります。
▼ 物件情報が見たい方はこちらをクリック ▼
いい部屋ネットの売買土地一覧へ進む
大東建託リーシング
全国の不動産取引をサポートする中で、親身な対応と誠実な情報提供を大切にしています。
一人ひとりのお客様に寄り添い、安心してご相談いただける関係づくりを心がけています。
■強み
・全国47都道府県に対応する広範なネットワーク
・地域に精通した担当者による的確な提案とサポート
■事業
・戸建て、土地、マンション、投資用物件の売買
・不動産の売却 / 買取 / 査定に関する幅広いご相談



