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長期優良住宅を購入すると減税になる?メリット・デメリットを解説

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長期優良住宅を購入すると減税になる?メリット・デメリットを解説

マイホームを購入する際は、安心して長く住める家を選びたいですよね。
そこでおすすめなのが「長期優良住宅」です。
この記事では、長期優良住宅とは何か、購入した際のメリット・デメリットを解説します。

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長期優良住宅とは?購入する前に知っておきたいこと

長期優良住宅とは?購入する前に知っておきたいこと

長期優良住宅とは、その名のとおり「長く住み続けることができる高性能な住宅」のことです。
では具体的に「長期優良住宅とはどのような制度なのか」「普通の住宅と何が違うのか」が気になりますよね。
以下でわかりやすく解説します。

長期優良住宅の制度とは?

そもそも長期優良住宅は「良いものを長く大切に使う」という環境に優しいストック型社会への転換を実現するためにスタートした制度です。
2009年6月に「長期優良住宅の普及の促進に関する法律」が施行され、長期優良住宅の認定を受けるには、一定の基準を満たす必要があります。
当初は新築を対象としていましたが、2016年4月からは既存住宅の増築・改築を対象とした認定も開始されました。
2022年には長期優良住宅の認定基準法が改正され、認定対象はさらに拡充されています。
長期優良住宅には税制面の優遇などがあるため、2022年3月末時点で累計135万戸以上が認定を受けるなど、注目を集めている制度ですよ。

認定を受けるための条件とは?

長期優良住宅の認定基準は対象となる物件の種類によって多少異なりますが、おおまかな条件としては以下の5つです。

●1.長期的に居住できる構造および設備であること
●2.住戸面積が一定以上あること
●3.居住環境などに配慮した住宅であること
●4.自然災害による被害発生の防止または軽減に配慮している
●5.住宅の維持保全について計画を立てている


構造や設備については、たとえば「建物の劣化対策がおこなわれているか」や「耐震性や断熱性、省エネ性があるか」が挙げられます。
住戸面積は物件の種類によって条件が異なり、たとえば新築一戸建ての場合は「75㎡以上で階段部分を除いて1階の床面積は少なくとも40㎡以上」が認定基準です。
居住環境に配慮した住宅とは「地域の良好な景観に配慮した建築デザインか」などが挙げられます。
2022年2月からは新たに自然災害に配慮した設計が認定基準として追加され、自治体によって必要な構造や設備に係る制限も定められています。
そして、長期的に居住するために住宅の定期的な点検や補修などの計画を立てているかどうかも認定基準です。
なお、これから長期優良住宅を建てたい場合は、工事の着工前に所轄行政庁に申請する必要があります。

長期優良住宅を購入するメリットとは?

長期優良住宅を購入するメリットとは?

前章で述べたとおり、長期優良住宅の認定を受けるにはさまざまな条件をクリアする必要があり、申請手続きも必要です。
そのため「長期優良住宅を購入するのはハードルが高い」と感じる方もいらっしゃるかと思います。
しかし、長期優良住宅を購入すると、以下の3つの嬉しいメリットがありますよ。

①税金の優遇措置がある

住宅ローンを利用して住宅を購入し2025年末までに入居した場合は「住宅ローン減税」が受けられます。
住宅ローン減税を受けると、最大13年間にわたってローンの年末残高の0.7%をその年の所得税額から控除できるメリットがあります。
そして、長期優良住宅は一般住宅よりも「住宅ローン減税の上限額が高い」点がメリットです。
長期優良住宅の上限額は5,000万円となり、一般住宅の3,000万円と比較するとその差は何と2,000万円。
仮に上限額までローンを組んで10年間で返済したとして比較すると、最大で182万円ほどの差が出る計算になります。
ただし、住宅ローン減税の控除期間や上限額は入居した年によっても異なるため、詳しくは国税庁ホームページでご確認ください。
また、住宅ローンではなく自己資金で購入した場合は「投資型減税」の特例措置があります。
投資型減税が適用された場合は、長期優良住宅の基準を満たすためにかかった費用の10%(上限650万円)を所得税から控除可能です。
そのほかにも、一般住宅と比較して登録免許税の税率の引下げや不動産取得税の控除額が増額されるメリットがあります。
さらに、固定資産税を2分の1に減税する特例措置の適用期間が、一般住宅よりも2年間延長される点もメリットです。

②住宅ローン金利の引き下げ

フラット35S(金利Aプラン)および維持保全型の住宅ローンを利用して長期優良住宅を購入した場合は、借り入れ金利が下がるメリットもあります。
当初5年間は年0.5%引下げられ、6年目~10年目までは年0.25%引下げられますよ。
金利が下がると、返済負担も減るため嬉しいメリットですね。

③地震保険料が割引される

長期優良住宅は耐震性能が高いため、地震保険料の割引率が高い点もメリットです。
耐震等級ごとの割引率は、以下のとおりです。

●耐震等級1:10%
●耐震等級2:30%
●耐震等級3:50%


長期優良住宅は「耐震等級2以上」の認定基準があるため、30%~50%の割引を受けることができますよ。
以上が主なメリットですが、そのほかにも地域型住宅グリーン化事業の補助金が受けられたり、長期にわたって快適・安全に暮らせたりなどのメリットがありますよ。

長期優良住宅を購入するデメリットとは?

長期優良住宅を購入するデメリットとは?

反対に、長期優良住宅を購入するデメリットも気になりますよね。
主なデメリットは、以下の3つです。

①建築費・購入費が高い

長期優良住宅は高性能で長持ちする分、建築費や購入費が高額になりやすいデメリットがあります。
相場としては、一般住宅よりも20~30%ほど割高です。
また、建築する場合は工期も通常より数週間~数か月長くなる傾向にあります。
そのため、価格や工期が気になる方は事前にハウスメーカーや不動産会社に相談することをおすすめします。

②申請に手間や費用がかかる

長期優良住宅の認定を受けるためには、前章でも述べたとおり所轄行政庁への申請手続きが必要です。
また、申請には手数料がかかり、自治体によって金額は異なりますが約5~6万円かかります。
申請は自分でおこなうこともできますが、ハウスメーカーや工務店に依頼した場合はさらに手数料が発生するため合計で約20~30万円かかります。
とはいえ、自分で申請するとなると申請書類の作成や必要書類を揃える手間がかかるでしょう。
なお、これまでは「住宅性能評価」と「長期優良住宅の基準確認」をおこなう機関が別々だったため、2度手続きが必要となり手間がかかりました。
それが2022年の法改正によって民間機関が住宅性能評価と基準確認を並行しておこなえるようになり、認定手続きにかかる時間は短縮されています。

③定期的な点検やメンテナンスが必要

長期優良住宅は、購入後も住宅性能を維持するために定期的な点検やメンテナンスが必要です。
とくに、構造上の主要な部分や、給排水のための配管設備については少なくとも10年に一度は点検が必要となります。
点検した際に欠陥や不具合が見つかった場合は、維持保全のために修繕をおこなう必要もあります。
所有者によっては点検・修繕にかかる手間や費用がデメリットに感じる方もいらっしゃるでしょう。
しかし、マイホームで安全・快適に暮らすには定期的な点検やメンテナンス費用は必要なコストです。
長期的な目線で見ればむしろメリットになるでしょう。

まとめ

長期優良住宅とは、安全で快適に長く住み続けることができる住宅のことです。
行政から長期優良住宅の認定を受けることで、税制優遇や地震保険料が割引されるメリットがあります。
一方で建築費が高かったり、申請に手間やコストがかかったりするデメリットがあります。

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