住宅ローンのつなぎ融資が必要な状況とは?利用するメリットを確認しよう

一般的に住宅の購入では、住宅ローンを利用しますよね。
しかし場合によっては、条件やタイミングによって住宅ローンを利用できず、自己資金でお金を用意しなければならないケースもあります。
そんなときに使える「つなぎ融資」をご存じでしょうか?
つなぎ融資を利用することで、資金が用意できない場合でも、ローンを使って賄えるようになります。
今回はそんなつなぎ融資について、その内容や使えるケース、利用するメリットをご紹介いたします。
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まずはつなぎ融資とはどんなものか、その概要を整理していきましょう。
新築や住み替えなどで住宅を購入する場合、多くの方が住宅ローンを利用して新居を購入します。
住宅の費用の支払いは何段階かに分かれており、完成前には土地の購入費用や着工金が必要です。
ところが住宅ローンの融資が始まるタイミングは「住宅が引き渡されたとき」です。
そのため土地の購入費用や着工金には住宅ローンを使うことができず、自己資金で費用を支払う必要があります。
自己資金が足りない状況や、旧居の売却前に新居を購入する場合は、資金が足りずに支払えないこともあるでしょう。
そんな住宅ローンの実行前の一時的な資金不足を補えるのがつなぎ融資です。
住宅ローンの実行前にお金を借り入れられるので、土地の取得費用や着工金をそれで賄えます。
つなぎ融資の利用条件
つなぎ融資は住宅ローンとは別に契約しますが、必ず住宅ローンと一緒に組む必要があります。
また借り入れたお金は、土地代や着工金などの不動産購入にかかる費用にのみ使用できます。
くわえて将来、売却を検討する際に、不動産会社による「買取保証」を条件とする場合も多いです。
もし通常の売却ができなかった場合、相場の7~8割で買い取ってもらうことができます。
つなぎ融資の費用
金融機関によって異なりますが、つなぎ融資は住宅ローンよりも金利が高いことが多いです。
なぜならつなぎ融資は借入限度額が低く、借入期間も半年から1年と短いため、低金利だと融資のリスクに見合わないからです。
そのため住宅ローンの金利相場が0.5%~1.5%に対して、つなぎ融資の金利相場は2~3%となっています。
さらに申込に際して契約事務手数料も必要なので、住宅ローンだけを利用する場合よりも、コストは高くなってしまいます。
つなぎ融資の返済方法
つなぎ融資の返済方法は2つあります。
ひとつは、月々の返済は利息分のみで、元金は融資期限までに一括で返済する方法。
もうひとつは、利息分と元金を融資期限までにまとめて返済する方法です。
どちらの方法の場合も、元金は一括で返済する必要があります。
つなぎ融資の返済金は、住宅ローンが実行されたタイミングで、住宅ローンの融資金から返済します。
また旧居を売却している場合は、その売却で得た利益も返済に充当するのが一般的です。
つなぎ融資の契約手順
ではつなぎ融資はどのような手順で申し込めば良いのでしょうか。
まずは土地の購入や建築に着手する前に、金融機関につなぎ融資を申し込みます。
その後、ローンの審査を受け、審査に通ればローン契約を結びます。
次にやることは、土地の購入と住宅の建設です。
土地の購入費用や着工金をつなぎ融資から支払い、住宅が完成したら残金もつなぎ融資から支払います。
その後、登記手続きと住宅ローンの審査をおこない、審査に通ったら住宅ローンの融資額からつなぎ融資の元金を返済します。
住宅ローンのつなぎ融資を利用するケースとは?
住宅ローンが利用できない土地代や着工金、中間金に対して使うつなぎ融資の性質上、つなぎ融資を利用する場面は限られます。
ここではご自身のケースではつなぎ融資が必要なのかどうか把握できるように、つなぎ融資が利用できるケースをご紹介いたします。
①注文住宅を購入する場合
注文住宅を購入する際には、建物を着工する前に土地の購入費用や着工金を分割で支払うことが多いです。
しかしこれらの費用は決して安価ではなく、それなりのまとまった金額が必要になります。
そのため自己資金が足りない場合は、それらをつなぎ融資で賄うことができます。
ただし自己資金で支払いきれる場合は、つなぎ融資は必要ではありませんので、ご注意ください。
また建売住宅などのすでに建設されている住宅を購入する場合には、融資前に必要な金額が少ないため、つなぎ融資はあまり利用されません。
②土地を購入する場合
相続した土地や所有している土地がなく、新しく土地を購入する場合にもつなぎ融資は利用されます。
土地の費用は立地によっては高額になるので、自己資金では賄いきれないことも多いです。
また住宅よりも先に購入する必要があり、住宅ローンも使えません。
そのため土地代をつなぎ融資でカバーすることが多いのです。
③中古住宅をリフォーム・リノベーションする場合
最近では中古住宅を住宅ローンで購入し、それからリノベーションする方も多いです。
また中古住宅で住宅ローンを利用するには一定の技術基準を満たしている必要があるため、それを満たせるようにリフォームをおこなう場合もあります。
しかしリフォームやリノベーションする場合も、融資の実行前に着工金や中間金が必要です。
つなぎ融資は、そのような中古住宅のリフォームやリノベーションにも利用できます。
④住宅ローンの融資が引き渡しに間に合わない場合
住宅をローンで購入する場合、基本的には建物の引き渡し日と住宅ローンの融資実行日を揃えます。
一般的には事前に金融機関と融資実行日を入念に確認しますが、なかには確認を怠ってしまい、引き渡し日に住宅ローンの融資が間に合わないこともあります。
引き渡し日に融資がおこなわれなければ、まとまった金額を用意できず、物件を引き渡してもらえません。
しかしそんなときでも、つなぎ融資を利用することで、購入資金を緊急で用意できます。
しっかりと確認しておけば基本的に融資が間に合わなくなることはないので、万が一の緊急手段として把握しておきましょう。
住宅ローンのつなぎ融資を利用するメリットとは?
最後に、つなぎ融資を利用するメリットを改めて確認していきましょう。
①自己資金が足りなくても住宅を購入できる
いちばんのメリットは、やはり自己資金が足りない場合でも住宅を購入できることでしょう。
住宅ローンの融資実行前には、土地の購入費用や着工金、中間金などの必要な費用が発生します。
ところが住宅ローンが融資される前なので、これらの費用は自己資金で支払わなければなりません。
しかしつなぎ融資を利用すれば、住宅ローンの融資前に必要な費用を借り入れることができます。
そのため十分な自己資金がない状況でも、家づくりを前に進められるのです。
②住み替えがしやすくなる
住み替えには、旧居を売却してから新居を購入する「売り先行型」と、新居を購入してから旧居を売却する「買い先行型」の2種類があります。
しかし買い先行型の場合、売却代金が得られないため、資金不足に陥り、融資前に必要な費用を支払えない可能性があります。
ですが、他の方が購入する前に手に入れたい魅力的な物件が見つかった場合など、売却より先に購入をおこないたいケースもあるでしょう。
そのような場合でも、つなぎ融資であれば資金不足を解消して、スムーズな住み替えが可能になります。
また住み替えでは仮住まいが必要になることが多いですが、つなぎ融資を利用して先に新居を購入すると、仮住まいが不要になります。
仮住まいへの引っ越し費用や作業、手続きも減らせるため、身軽に住み替えできるようになるでしょう。
さらに旧居の売却についても、家に何もない状態で内覧してもらうことができます。
内覧のためにいちいち清掃する手間などもなくなるので、売却もスムーズになる可能性があります。
まとめ
つなぎ融資とは、土地の購入代金や着工金など、住宅ローンが使えない費用を自己資金では補いきれない場合に利用できるローンのことです。
借入期間が短く、金利も高いですが、自己資金が足りない状況でも住宅を購入でき、住み替えもスムーズになります。
注文住宅や土地の購入、中古住宅のリフォーム・リノベーション、住宅ローンの融資が物件の引き渡し日に間に合わない場合などに利用することが多いです。
自己資金や住み替えでお悩みの場合は、つなぎ融資の利用を検討してみてはいかがでしょうか?
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