売却向けコラム

リースバックの仕組みとは?メリットやリバースモーゲージとの違いを解説

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近年は、光熱費や物価の高騰で家計の負担が増えたため、今後の生活費や老後のことが心配ですよね。
そこで、今後の生活費が心配な方にご紹介したいのが、家を売却しても賃貸という形で住み続けることができる「リースバック」についてです。
この記事では、リースバックとは何か、仕組みやメリット、リバースモーゲージとの違いを解説します。

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リースバックとは?仕組みや活用事例

リースバックとは?仕組みや活用事例

リースバックとは、自宅を売却した後も、買主と賃貸借契約を結ぶことで、そのまま自宅に住み続けることができるサービスのことです。
不動産会社が主に扱っているサービスで、売主はリースバックを利用することで自宅に住み続けながらまとまった現金を手に入れることができます。

リースバックの仕組みとは?

リースバックの仕組みは、不動産の売買契約と賃貸借契約を同時におこなう点にあります。
リースバックの手続きの流れは、以下のとおりです。

●①買主と売買契約を結び、自宅を売却する
●②買主と賃貸借契約を結び、家賃を支払いながら自宅に住む
●③賃貸借契約の更新・買い戻し・引っ越しのどちらかを選択


まずは不動産会社に査定を依頼し、提示された買取金額に合意ができたら売買契約を結んで売却代金を受け取ります。
自宅を売却後は、買主である不動産会社と賃貸借契約を結ぶことで、家賃を支払いながら引き続き自宅に住み続けることができます。
ただし、賃貸借契約は通常2年ほどで契約期間が終了するため、契約期間終了後も自宅に住み続けたい場合は買主と賃貸借契約の更新または再契約が必要です。
自宅を売却するときに「再売買予約」の特約を付けて契約していた場合は、自宅を買い戻すことも可能ですよ。

リースバックの活用事例とは?

では実際に、どのような方がリースバックを活用しているのかも気になりますよね。
リースバックは、次のような方々が利用しています。

●老後資金を確保したい
●住宅ローンの返済に充てたい
●相続資産を整理したい


リースバックは、「年金だけでは生活費が足りるか心配」という方が老後資金を確保するために活用するケースが多いです。

また、現在住宅ローンの返済が苦しい方も、リースバックを利用して一括返済することでローンを滞納することによるリスクを回避できます。
不動産の遺産分割は分割方法を巡って相続トラブルになりやすいため、相続対策としてリースバックを利用する方も一定数いらっしゃいますよ。

リースバックのメリット・デメリットとは?

リースバックのメリット・デメリットとは?

リースバックの仕組みがわかったところで、実際のところどんなメリット・デメリットがあるのでしょうか。

リースバックのメリットとは?

リースバックのメリットは、主に以下の5つです。

●短期間で現金が手に入る
●売却後も住み慣れた自宅で暮らせる
●周囲に知られずに売却可能
●ランニングコストを軽減できる
●将来的に買い戻すことも可能


通常、自宅を売却して現金化しようと思うと、物件の広告を出してから売買契約が成立するまでに数か月かかります。
その点、リースバックでは不動産会社が買主のため、双方が合意すれば短期間で売買契約を成立させることが可能です。

そのため、失業や病気などでまとまった現金をすぐに手に入れたい場合も、借金をすることなく資金調達ができます。
また、売却後も家賃を支払うことで引き続き住み慣れた家に住み続けることができ、ライフスタイルを維持できる点も魅力的ですね。
引っ越しの手間や費用もかからず、周囲に知られずに自宅を売却できる点もメリットです。
所有権が買主に移ることで、固定資産税や都市計画税などの維持費もかからなくなります。
売買契約時に特約を結べば、将来的に自宅を買い戻すことも可能なため「一時的にまとまった資金を手に入れたい」という場合に活用できる点もメリットでしょう。

リースバックのデメリットとは?

反対に、リースバックのデメリットは以下の5つです。

●売却価格が相場より低くなりやすい
●家賃が相場より高くなりやすい
●借りられる期間が決まっている
●アンダーローンの場合は利用不可
●買戻し価格が高くなりやすい


リースバックの買取価格は、不動産市場の相場よりも安くなりやすいデメリットがあります。
契約内容にもよりますが、一般的には相場の7割~8割ほどになるでしょう。
また、自宅を借りるときの家賃は買取価格に対する利回りを考慮して設定されるケースが多いです。
そのため、売主が受け取った売却代金が高ければ高いほど、家賃も近隣の賃料相場よりも高くなる可能性があります。
リースバックでは、売却後も自宅に住み続けられる点が最大のメリットですが、いつまでも住めるわけではない点にも注意が必要です。
あくまで、賃貸借契約を結ぶことで住み続けられる契約のため、リースバックを利用する際は、契約期間もしっかりと確認しましょう。
原則、住宅ローンの残債が売却価格を上回るアンダーローンの場合は利用できない点もデメリットです。
契約内容によっては、自宅の買戻し価格が売却価格よりも高くなる点にもご注意ください。

リースバックとリバースモーゲージの違いとは?

リースバックとリバースモーゲージの違いとは?

リースバックと似たサービスにリバースモーゲージもありますが、違いが気になる方もいらっしゃるでしょう。

リバースモーゲージとは?

リバースモーゲージとは、持ち家を担保に金融機関からお金を借りることができるサービスのことです。
借りたお金の返済は毎月利息のみとなり、契約者が死亡または契約期間終了後に自宅の売却代金で元金を一括返済する仕組みです。
そのため、老後の生活費に不安がある方や相続人がいない方などが利用するケースが多いです。
高齢者が老後資金の調達方法として利用する点が、リースバックと似ているサービスになります。

リースバックとの違いとは?

リースバックとリバースモーゲージの主な違いは、以下の5つです。

●対象者や対象となる物件
●資金の使用用途
●所有権の移転の有無
●契約終了後
●不動産市場・金利の変動リスク


リースバックは、契約の対象者や物件にとくに制限はありません。
一方で、リバースモーゲージの場合は、高齢者が対象となり不動産は土地付きの建物に限られます。
また、リースバックで得た自宅の売却代金は自由に使えますが、リバースモーゲージの場合は金融機関によって融資額の使用用途に制限があることがあります。
そしてリースバックは、売買契約のため買主に所有権が移転しますが、リバースモーゲージは不動産を担保に資金調達する契約のため所有権は移転しません。
リースバックとリバースモーゲージは、契約終了後にも大きな違いがあります。
リバースモーゲージは、契約者の死亡または契約期間終了後は、自宅を売却するか相続人の自己資金で元金を一括返済する必要があります。
その点、リースバックの場合は融資ではないため返済不要で、売主の希望で自宅を買い戻すことも可能です。
リバースモーゲージは、自宅を担保にお金を借りる契約のため、不動産市場や金利の変動によって、借り入れ額が自宅の担保評価額を超えるリスクもあります。
その場合は、契約途中で融資が打ち切られたり、差額の返済を請求されたりする可能性があるため、ご注意ください。

その点、リースバックは借金ではないため上記のようなリスクの心配はなく、安心して資金調達ができますね。

まとめ

リースバックとは、自宅を売却後も家賃を支払いながら住み続けることができるサービスです。
住み慣れた家で暮らしながら短期間でまとまった資金が手に入るメリットがある一方で、相場よりも売却価格が安くなりやすい点がデメリットです。
リバースモーゲージと比較すると、自宅に住み続けながら調達した資金を自由に使える点がリースバックの魅力でしょう。

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